※勘違いの顛末(ホワイトデーSS)

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『おーい……橘さーん!』  菅原の声が響く。切っていないなら好都合だ。この大槻一哉を煽ったことを後悔させてやると、結人のスラックスに手をかけて、ベルトを外した。 「――んっ⁉」  行動の意味を理解した結人が身を大きく捩った。それを抑え込んで下着の上から中心部を掴んだ。 「っん、んーッ……‼」  口づけで興奮したのか、屹立は角度を上げていた。  抵抗を強める結人を無視して、一哉は下着の中に手を忍ばせた。柔らかな淫嚢を掌で揉んだあと、根元からなぞるような手つきで、硬くなった幹から穂先までを厭らしく撫でた。 「ふっ……んんっ」  腰を左右にくねった結人が、手から逃れようとする。 「嫌なのか……?」  唾液で濡れた唇を離して問う。 「だ、だって、まだ電話が……っ」  繋がったままでは嫌だと瞳が訴えてくる。 「……気にするな。今すぐ結を感じたいんだ」 「何を言って……っはぅ……ん!」  抗議を遮るようにして、濡れた肉頭を指先で穿った。甘い声が仄暗い車内に響く。 「気持ちいいか?」  小さな穴に指腹を置いて擦ってやると、透明な蜜がドバッと溢れた。薄い茂みは瞬く間に淫液に染まった。 「はぅ、あ、ダメ、本当にっ、ダメっ、んぅ……」  自らの唇を結人は両手で覆った。声を殺しているのだ。電話の向こうにいる菅原を意識しているのだろう。 「いいじゃないか。俺たちの愛し合う声を、彼にも聞かせてやろう……」  会陰部から屹立全体を持ち上げるようにして刺激を与えた。 「っあ……あ、悪趣味だ……っ、あぁぅ、んぅ」  指の隙間から漏れる嬌声を、結人は必死に抑えようとする。その艶麗(えんれい)な姿に、一哉の欲は更に昂った。
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