第7話:手紙

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手を合わせ、久美子に心から「ありがとう」と言った。 そして、「ごめん」という言葉が、何度も何度も出てきた。 こんなにまで思ってくれている人がいたなんて。 久美子に少しでも顔向けができるよう、なるべく人の気持ちが分かる優しい人間になると誓った。 そうしたらまた、誰かを愛せるかもしれない。 人の気持ちが分かる優しい人間。 それは、久美子そのものだった。 こんな時でも、俺を思い出して幸せを願ってくれていたなんて。 その愛に包まれていたことに、俺は全く気づかず、傷つけるだけだった…。 窓の外は、よく晴れていた。 この便箋のような、青く澄んだ空。 この空のどこかに、久美子がきっといる。 …まだもう少し、魔法にかかっていてもいいかな。 魔法でも呪いでも、どっちでもいいよ。 おわり
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