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第1話:帰り道
木曜日の午後8時。
今日は、かなり久々に早く仕事を上がることができた。
せっかくだから、駅前の焼鳥屋で一杯飲んで帰ろうか。
それとも、2週間ぶりにジムでジョギングをして、サウナにでも入ろうか。
通勤ラッシュで混み合う夜の電車。
窓には、吊革が頼りの、うなだれた男が映っている。
我ながら、老けたなと思う。
社会人として毎日働き、夜遅くに帰って寝るだけ。
休日には、時々ではあるが、仲間とジョギングをしたり旅をしたり、アウトドアを楽しんだり。
そんな暮らしも、気がつけば今年で16年目。
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