初恋の行方

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「社長、今日はありがとうごありがとうございました。月曜日から頑張りますので、よろしくお願いします。止める場所はどこでも良いので、適当に止めれそうな場所で降ろして下さい。あとは自分で家を探して、電車で帰りますので。」 と言って、降りる準備を始めた。 ところが駅に近づいて、駅を通り過ぎても車が止まることはなかった。 「あれっ、社長どこ行くんですか。駅を通り過ぎてしまいましたよ。」 と言うも社長は口を開くことなく、車を運転してどこかに向かっている。 なんだか見覚えのあるところで車が止まった。 「お前の家は今日からここだ。早く降りろ。」 と言うと、社長は車から降りる。 慌てて私も車から降りて、すたすた歩いていく社長を捕まえて 「ここって社長の家ですよね。私はこんな家賃の高いところに住めないし、住む手続きもしてないです。」 「いいや、ここはお前の家だ。今日から一緒に俺の家で一緒に住むんだ。家もないし、会社も同じだからちょうどいいだろう。」 「ちょっと待って下さい、そんな急なこと言われても困ります。私は自分で家を探すので、お構いなく。」
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