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「···········ん······うッ」
ここは···········。
魔法が解けたせいで体中に痛みが走る。
「あっ起きた!」
少しだけ聞き覚えのある声が横から聞こえた。
確か、勇者と一緒にいた中の一人······ということは作戦は成功か。
寝心地がいいとは言えないベッドの上にいるのがその証拠。
「ここがどこかわかる?······ってわかるわけないか。初めての場所かもしれないし、何より目が見えてないん······だよね?」
ああ、そうか
視界制御のためにつけている布のせいで目が見えないと思っているのか
実際には目は見えるし、布をしていてもこれは魔法道具だから見ることができる。
でもそのことは秘密にしておこう
「いや、大丈夫です。気配察知は得意なので」
「それって取ることできるの?あなたの顔をちゃんとみてみたいな」
「いいですよ」
布を取ると魔法で変えた目が、目の前の女性の姿をとらえる。
相手は見えてるとは知らないだろうけど。
···········どうしたんだろう。
何も言葉が返ってこない。
「どうしました?」
「いっ、いやきれいだなっ···て///それよりっ!どうして倒れていたのか聞いてもいい?」
「はい」
俺は偽りの設定を話した。
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