転生

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転生

数秒か、数分か......。 時間が経過した後、光が眩しすぎて目を開けることができなかったがわずかに開くことができた。 だがそこは前に暮らしていた会社や自宅のような場所でも、先程いた真っ白な何もない空間とは全く違う。 初めに目に映り込んできたのは天井から吊り下がっている高級そうなシャンデリア。 ここが第二の人生の世界というならば、一回目の人生では俺が一生経っても買うことが出来ないような不思議で、とても豪華なシャンデリア。 「お目覚めになられましたか」 すぐ横から女性の声が聞こえた。 顔を覗かせたのは20代後半ぐらいでメイドの格好をした女性だった。 一瞬コスプレをしているのかと思ったが、その女性は当たり前のように着ていた。 ここはどこか聞こうとすると 「あぅ、あっだぁ(ここはどこですか)」 俺の耳に聞こえてきたのは赤ん坊が話すときの声。 なんだこれは......。 まともに喋ることができない。 それによくみれば手も小さいし、体を動かすことさえできない。 まさか19だった俺が赤ん坊になってしまったというのか......。 混乱している俺をよそにさらに数人入ってくる。 最初にいた女性に抱き上げられ、入り口の方を向く。 その際女性に抱き上げられる恥ずかしさが俺を襲った。 男の俺が女性に......こんな恥ずかしいことは初めてだ。 よく見れば周りのメイド服を着た人たちの中に、一人だけ違う服を着ている人がいる。 まさに昔見たアニメで貴族が着ていたゴージャスな服とまでは言えないが、立派な装飾とデザインがそう思わせる。 特にあの胸辺りにある宝石はものすごく高そうだ。 あれ一つで家を一件は買えるだろうな。 その女性は俺の方に走ってきたかと思うと、最初に抱き上げていた女性から強引に俺を抱き寄せてきた。
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