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1章・魔王と出会う
「勇者よ。魔王を倒しに行け」
国王がおれに向かって命令を下す
断ることはできない。
「分かりました。このおれが魔王を倒してきます!」
「よろしい。」
国王は満足気に笑った
「魔王を倒すための資金として金貨二枚をやろう。」
「あ、あのそれじゃぁ、」
「私に逆らうのか?」
国王になにがあっても逆らっては行けない。
それがこの国のルール
子供だろうが逆らえば処刑
「す、すみません」
国王はもう興味をなくしたのか
おれの方を見ていない
「いつまでいる気だ?」
「すみません、失礼します。」
こわ、いなぁ
よ、よし!早速魔王を倒しに行くぞ!
魔王城まで馬車で行くとなると……
金貨二枚
ピッタリだ…。
もう帰って来るなっていうことなのか?
ああ!そうだ、歩いていこう
おれが帰るお金や武器を集めるお金を貯めようとしたら何年もかかっちゃうし
きっと王様も歩いていって地道に強くなれ!って意味なのかもな!
歩いて行くとなると6日はかかるか?
野宿か…
久しぶりで怖いな。
魔獣に襲われないといいけど
いやいや!これからまおうと戦うのに何を言ってるんだおれは!
魔獣なんかより魔王の方が強い
当たり前だ
少し怖くなってきた…なんて。
いやいや!そんなの考えちゃダメだ。
荷造りをしよう
おれの部屋は城の近くの別棟
使用人たちが暮らしている部屋の物置部屋だ。
なんでもホコリのあるところで暮らし忍耐をつける?訓練らしく
小さい時からずっとこの部屋だ。
荷造りなんて言ったけど荷物なんて僅かだ
おれのために何かを与えられるなんてことなかったから。
ご飯は1日に2回昼夜でる
パンとスープだ。
なんと!なんとなんと!こんなこともあろうかと昨日のパンをひとつ取っておいたのだ!
まずこれを持っていこう
あとは…ブランケットと
物置部屋に置いてあったリュックに詰め込んだ
服は物置部屋に放置されていたのを成長する度に変え使っている
動きやすい服を3枚くらい持って言っておこう
ふぅ。こんなものかな
あ!さっきメイドさんから地図を貰ったんだった
これが無いと行けないや。あぶないあぶない
それじゃあしゅっぱーつ!
ドアを開けた
メイドさんがいた
あれ?なんでだ
「やっと終わりましたか?
馬車を呼んでいるので早く乗ってください」
え、これ馬車は強制なの?
なるほど!お金は払わなくていいってことか?
うん?
「そんな服装で行けるわけがないでしょう?
これに早く着替えてきてください1分で。」
なにか服を渡され物置部屋に戻らされた
何だこの服…ややこしい服だ
黒くてすごく綺麗な服
こんな綺麗な服きたことない
物置部屋に置いてあった服しか着たことなかった
ちょっと感動
戦うようの服なのかな?
でも貴族たちがどこかへ出かける服にも似ている
で、これどうやって着るんだ?
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