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そして長い長い時が経った。
私はAくんの近況も連絡先も何もかも分からないまま、大学を卒業して社会人になり、しばらくして結婚した。
何かのきっかけでAくんを思い出しても、ただ懐かしいと思うのみで、彼がいないのが当たり前の日々を過ごしていた。
そして訪れた、2020年のコロナ禍。
2~3か月間ほど強制的に在宅勤務となり、夫以外の友人知人とはリアルなコミュニケーションが取れなくなるという、前代未聞の毎日が訪れた。
そんな、閉鎖的で先の見えない日々の中、何かが始まっていった。
その青春のページが暴走し、夢と現実に翻弄され、今回の「マロニエのブルーとチェリーブロッサム」という物語が生まれた。
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