エピローグ

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 岩山に日が沈むのを眺めてから太郎に餌をあげて軽く鱗を磨き、寝かしつける。俺の歌はルーシェンには下手だと言われたけど飛竜には人気だ。すぐに寝てくれる。  ルーシェンが飛竜のテントまで迎えに来てくれたので、二人で散歩しながら任務の話をした。 「この辺りはもう安全だな。村人を返しても良さそうだ」 「西側は?」 「明日ロベルトが合流するから、あとはアークとロベルトに頼もう」 「俺たちはどうするんだ? 先に王宮に帰るのか?」 「そうだな。帰る予定だが……」 「?」  ルーシェンがいたずらっ子のように笑って付け加える。 「少し遠回りして黄葉樹の街と、桃花村に寄っていこう」  約束、覚えていてくれたんだな。 「ルーシェン、ありがとう。そんなに寄り道して大丈夫かな」 「新しい城をどこに建てるか決めないといけないからな。少しくらい遅くなっても大丈夫だ」 「一から建てるのか?」 「古い城や邸宅を購入してもいい。城が嫌なら家でもいいぞ。シュウヘイと二人で過ごせる広さがあれば」 「二人か……」  結婚の儀式の時に見た夢では、俺とルーシェンは複数の子供と暮らしていた。それに一番下の子供はルーシェンによく似ていたような気がする。  日本人の俺が異世界に来て王子様と結婚し、魔力だって持ってしまうのだから、この先何があってもおかしくないよな。 「どうした? シュウヘイ」 「いや、なんでもない」  俺はルーシェンと手を繋ぎ、二人で眠るテントまで歩いて行った。 おわり    
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