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これは俺が体験した、高校3年生の春のできごとである。
それは奇妙で不可思議なできごとだった。
俺は諫早 憐(いさはや れん)。高校2年生。この春3年生に上がる高校生だ。幼少の頃から子役などで芸能界に縁があって今もタレントをやっている。学業とタレント活動を並行するのは大変ではあるが、やりがいもあるし楽しんでいる。
学生としては図書委員会に所属してぼちぼちやっている。図書委員会は集まりも少ないし、抜けやすいからでもある。そんな図書委員会で知り合ったのが今の彼女、葉月 エリカ(はのつき えりか)だ。
彼女はどこかミステリアスで他人を寄せ付けない雰囲気があるが、どうやら俺とは波長が合うようだ。2年生の春に委員会で出会って去年の夏ごろから付き合っている。
そんな忙しい毎日であるが、今日は待ちに待ったデートの日である!!
20xx年3月某日(土曜日)
憐:待ち合わせはシブヤ駅のワチ公だったよな。エリカとのデートは久々だしトーキョートロピカルランドに行くってことでこっちも気合十分。楽しみだな。
憐はスマホを取り出し、エリカにメッセージを送る。
憐:『ワチ公前に到着、何分くらいにつきそう?』っと。よしっ!
待ち合わせ時間30分超過するが、一向にエリカが来る気配がない。
憐(れん)はエリカからのメッセージが来ないことに多少の焦燥感にかられ始めていた。
憐:エリカが連絡なしでここまで遅れるのは珍しい。何かあったのだろうか。
憐はLIMEを開いてエリカからのメッセージを確認する。
LIMEに「既読」の文字は表示されていない。メッセージの確認はされていないのだろうか。
憐:電話をかけてみよう。
憐はエリカに電話をかけてみる。
数回の呼び出し音の後、エリカが電話に出た。
エリカ:あっ、憐君。ごめんなさい。今日、急な用事で行けなくなっちゃったの!本当にごめんね。
エリカは早口で謝ってくる。
憐:いや、無事ならいいんだけど。突然どうした?
エリカ:詳しいことは言えないんだけど、本当にごめん!
憐:まぁ、言いにくいようなこともあるだろうから、いいよ。
エリカ:ごめんなさい
エリカはそう言うと電話を切ってしまった。
憐:エリカのあの慌てよう、きっと何か事情があるんだろう。夜にでももう一度連絡してみるか。さて、1日フリーになってしまったな。ゲーセンにでも行くか。
憐はゲーセンで1日を潰したのだった。
その日の夜、憐はエリカにLIMEをして今日の出来事を聞いていた。
憐:今日大変そうだったけど、大丈夫だった?
エリカ:うん、本当にごめんなさい。
憐:気にしなくていいよ。
エリカ:…うん、分かった。代わりにっていったらアレなんだけど、明日とか予定空いていたりしない?今日のリベンジがしたくて。
憐:あ~、明日は朝からドラマの収録があって無理そうだ。次遊ぶとしたら4日後の水曜日くらいかな。
エリカ:水曜ならバイドもないから大丈夫。
憐:平日なら遊園地も空いてそうだし良いよ。
エリカ:ほんとに今日はごめんなさい。
憐:今日のことは気にしなくていいよ。急な用事はみんなあるし、水曜日楽しもうぜ!
エリカ:ありがとう。今日のことはまた落ち着いたら話すね。
憐:水曜日、楽しみにしてる。それじゃ、おやすみ。
エリカ:おやすみなさい。
エリカとのLIMEを終えた憐はToitterを流し見します。
記事を流し見しているとふと、気になる記事が目に留まります。
・都市伝説「呪いのキスマーク」
・最近某市内で突然死が増えているらしい。
・その原因は不明
・しかし突然死した人には共通点があり、首元に痣のようなものがある。
・そのことから「悪魔のキスマーク」や「呪いのキスマーク」と言われている。
憐:なんだこれ、変な記事だな。明日も朝早いし今日は寝よう…。
憐はスマホを閉じると夢の世界へと誘われていきました。
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