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憐:これもかなりの絶叫系だけど大丈夫?
エリカ:たぶん…
二人は今回も1番前の席に通されました。
係員:このアトラクションは一回転します。迫力を楽しんでくださいね。
憐:エリカ良かったな、一回転するって!
エリカ:頑張って耐えるから、終わったらほめて。
憐:考えておく。
バイキングの後
憐:エリカ、足が生まれたての小鹿みたいになっているけど…
エリカ:眼鏡が飛ぶかと思った。怖かった。
憐:お、おう。よく頑張ったな。とりあえず歩けるか?
エリカ:う、うん。歩くことはできるけど、しばらく絶叫系はいいや。ちょっとゲームセンター行きたい。
二人はゲームセンターへと足を運んだ。
憐:いや~ゲームセンター久し振りだな。
エリカ:あれ、一人で結構通ってませんでした?
憐:誰かと来るのは久し振りだな。
エリカ:あ、そういう。友達いないですしね。
憐:うるさい、ほっとけ。
エリカ:あっ、あのUFOキャッチャー憐くんの好きなペンギンのぬいぐるみだよ。
憐:なんだとっ!! これは取るしかないな! よし、いい位置だ。
憐が操作すると台に鎮座していた大きめのペンギンのぬいぐるみはポトンッと
落ちて取り出し口に落ちてきた。
エリカ:え、一回で取れちゃった。
憐:俺もかなり驚いている。なんか取れやすそうだしもう一回やってみるわ。この子持っておいて。
エリカ:このペンギンに名前とか付けないんですか?
憐:そうだな、えーと名前は『ペンタゴン』にしよう。ペンタゴンの面倒みといて。
エリカ:ペンタゴン? このぬいぐるみの名前ですか?
憐:そう、ペンギンのペンタゴン。今うちにいるペンギンの名前は『ペンギン』だし、ペンタゴンにもちゃんと名前付けてあげたいし。
エリカ:え?ペンギンって名前じゃなくないですか?
憐:『ペンギン』って名前のペンギンだよ。今度会わせてあげるよ。
エリカ:あ、ありがとうございます? この人のネーミングセンス良く分からない。
憐:なんか言った?
エリカ:別になにも~
憐:よし、今回はこいつをうちの子に…んなっ、失敗した。
エリカ:その子、私が取ってみます。ペンタゴン返しておきますね。
エリカがそう言ってクレーンを操作するが、ものすごく下手である。
憐:うん、エリカ。掠ってすらないよ。
エリカ:え、さすがに掠ってますって!
憐:う、うんアレかな、俺がみていたのがガラスの屈折でそう見えたのかもしれない。
エリカ:きっとそうです。
憐:とりあえず、その子は諦めよう。
エリカ:そうしたら、軽食でもどうです?
憐:その前にプリクラ撮ろうぜ!
エリカ:え、嫌です。
憐:せっかくの記念だし撮ろうよ。
エリカ:もう、しょうがないですね。
憐:やった!
二人でプリクラを撮った。
憐:はい、エリカの分。
エリカ:ありがとうございます。
憐:相変わらず、写真嫌いだよな。
エリカ:嫌いなものは嫌いです。ほら、ご飯行きますよ。
エリカがそう言いながらちょいちょいと袖を引っ張る。
憐が腕時計を確認すると時刻はちょうど12時を過ぎていた。
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