本屋勤め日記

1/11
前へ
/11ページ
次へ
私は政令指定都市A市にあるA駅前のB書店でパート勤めしている。 金~火曜日 週5日 時間は9時から18時まで 時給は最低給らしいが、仕事が楽なので問題ないと思っている。 他の本屋でもそうだけど、本屋のパートはなかなか空きが無い。 みんな辞めないからだ。 私の周りにいるパートさんで本が好きという人は少数。 本を読まないパートさんになんで本屋を選んだのか?とは聞けないが、家から遠すぎず近すぎない・仕事が楽、という考えの人が多いようだ。 勿論私のようにがっつりパート代を本に充てているというパートさんもいる。 本の貸し借りをして休憩時間に感想を話し合う。 それも私の楽しみの一つ。 私が何故書店を選んだかというと、昔から本屋が好きだからだ。 子どもの頃から公民館の図書館・市立図書館はもちろん、古本屋・近所の書店に入り浸っていた。 旅行に行っても本屋があると必ず立ち寄っていたので家族や友人は呆れかえっていた。 それくらい本屋が好き。 本屋に行くとインクのにおいに刺激されお手洗いが近くなると聞くが、全くそれは無かった。 働いた当初は(毎日掃除をしているのに!)埃の多さにアレルギー反応を起こしたのか鼻水が止まらなかったが、今ではすっかり慣れてしまった。 しかし、私は芸能人に疎く漫画も読まないので流行りものがわからなかった。 しかし、文芸小説が好きだったので自然と文庫本の担当を貰えることになった。 週に一度、文庫棚の整理をする。 朝から夕方までずっと品出し・返品・在庫のチェック・汚れが無いか等整理をする時間はとても幸せ。 「面白い!」という本はポップを作り、大きな賞が有れば大きくポップを作り店内を飾った。 店長は優しく割と自由にさせてくれたので、わたしはのびのび働いていた。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加