寝押し

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寝押し

若い人たちは知らないだろうし、三十代四十代の親世代もしないだろうことの一つに"寝押し"があります。 和室に布団を敷いて寝ていた頃、敷布団の下に新聞などを敷きます。これは古畳の塵が付かないようにするため。 そして、その上にセーラー服のスカートを置きます。ヒダを揃えたら、その上にそっと敷布団を置きます。 後は、いつものように眠ります。 朝、敷布団をあげるとスカートは綺麗にヒダが付いています。 「やったね」上手くいきました。 でも、たまにはヒダがずれていたりします。ヒダを上手に揃えてなかったかな。それとも、寝相が悪かったのかな? ヒダがとれないのが当たり前ではなかった昔は、こんな工夫をしたのでした。 ヒダの少ないスカートのアイロンがけをしていた私に母は懐かしそうに話してくれました。
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