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「そうそー、まぁ遊び半分で絡んでみた感じ? こっそり皆に教えちゃったけど。で、皆とやっぱ町田やべーって盛り上がったの、いま思い出したわ。考えたらこれも、処刑アプリとか言ってたっしょ? 町田ってそういうの、まー好きそうじゃん?」
なんでそういう大事な事、もっと早く思い出せないんだよこいつ! その無意味にくるくるする髪とか指とかペラペラ喋くる口じゃなくて、頭回せよアタマ! まったく……僕は、ぐぬぬと顔を歪める。
すると町田は、泡食ったようにその場で立ち上がり、机に両手をバチンッと叩きつけた。
「ちょ、待ってよ! 違うっ、あたしは確かに裏アカでオカルト情報発信して、呪術とかいろいろ教えてるけど、これは知らない! 本当に知らないから!」
しかし、町田に対する訝し気な視線と雰囲気は、閉塞感を与えたようだ。町田の表情は一層険しくなっていく。
「は、嘘でしょ……なんでよ、なんっであたしが……っていうかバラしたの荏田かよウザッ……!」
町田は口元を歪め、荏田の腕を勢いよく掴み上げた。
「あんたのせいでっ!! ふざけんなよっ、あたしはやってないぞ!!」
「っんだよ……放せよ痛い!」
荏田は、振りほどこうと腕を揺さぶり、バタバタしながら互いに睨み合いを始めるが、席を立った啓介と青山によって町田の腕が押さえられた。
「……っく、なんだよあたしじゃない! 放せよっざけんな!」
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