Scene.01 魔界の果てからこんばんは

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 しかし、その剣をブリ男が素手で受け止めた。 「早々、武器を手放すとはハタハタ軍も落ちましたね」  ブリ男が、そう言うと剣を地面に突き刺した。 「剣の1本や2本どうした!  そんなものいくらでも出せる!」  怪人は、そう言って空中より剣を出した。 「ほう……  では、何本も作ってもらいましょうか。  全て、このブリキュア・サーラが薙ぎ払ってくれます」  ブリ男が、そう言うと怪人は、早良の方を見る。 「……って、私ですか?」  早良の目が泳ぐ。 「そうです。  これは、人間対ハタハタの戦いです。  ブリタニ国の掟により私たちブリタニ界の魔人は、他の種族の戦争には加担することは出来ません。  なので、僕が出来るのは力を与えることだけです。  さぁ、ブリキュア・サーラ!  貴方の力を見せてください」  ブリ男が、そう言うと早良に向かって剣を構えて襲いかかる。  早良、その攻撃を避ける。  避けて避けて避けまくる。 「ちょっと……  私に戦える武器なんて……」  早良が、避けながらそう言うとブリ男が、優しい口調で言葉を放つ。 「貴方の武器は、貴方にあります」 「ちょ……どういう意味ですか?」 「かのマリー・アントワネットは言いました。  『お菓子がなければブリオッシュを食べればいいのに』と……」 「意味がわかんないです」  早良が、涙目でそう言うとブリ男が答える。 「つまり、今の力がないのなら別の力を使えばいいのです」 「え?」 「魔法は想像力です。  貴方のための貴方だけの武器を作ってください。  早良さんのその動きを見ると何かスポーツをやっていますよね?」 「弓道と漁業組合で鍛えぬかれた足腰には自信がありますけど……  こんな怪人さん相手に通用するなんて……」  早良が、そう言って自信なさげに涙をこぼす。 「貴方は、まだまだ早良さんのようですね」 「え?」 「今の貴方は、早良さんじゃない。  ブリキュア・サーラです!」 「ブリキュア・サーラ……?」 「そうです。  さぁ、もう一度言うのです!  青い光が……なんですか?」 「青い光が……私を照らす……  キュアな私が貴方を照らす……」 「もっと気合を入れて!」 「青い光が、私を照らす!キュアな私が貴方を照らす!」 「さぁ、もう一度!」 「青い光が、私を照らす!キュアな私が貴方を照らす!  魔法少女ブリキュア・サーラ!ここに参上!」  早良の体が再び輝く。  早良の手に大きな光の弓が現れる。  この瞬間、早良がサーラに……魔法少女ブリキュア・サーラに変わったのだ。
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