1. 第一部 

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そして、ケガをしようが、お金が生まれるならグループを継続させ続ける大人たち。 たった十三歳そこらの少女たちは、大人は守ってくれるとは限らないことを知ってしまっている。 「ねえ、ちょっとお茶してかない?塾まで時間空いちゃったの」 撮影用の濃いメイクを慣れた手つきで落とすシズカ。 十五歳の彼女の夢は『美しすぎる政治家』だ。アイドル活動は話題性と知名度を上げておくための手段で、堅実に勉強をしている。 立ち居振る舞いの全てにおいて抜け目が無く、かなりの要注意人物だ。 「ママのお迎えまでの時間ならオッケーだよー」 ミカはまだ十二歳だが、三歳から子役タレントとして事務所に在籍している。残念ながらパッとせず、どう売り出していくか悩んでいたところに、(いわく)つきアイドルグループ加入の話が来たから乗ったのだという。 危険な目に合わないように、母親のきっちりした送り向かえや事務所のスタッフが目を配っている。ミカは、売れるなら出来る事は何でもするというプロ根性を持っている。 以上、分析は僕、深海李央でした。
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