徳川的怪談集

彼女 トモルside

トイレを借りて、リビングに戻ると、ソファーに座って話をしているハヤテの姿があった。俺はそれを見て、さすがにヤバい。と思った。そして、彼の腕を掴み部屋の外へ連れ出して、彼女と別れるように言った。が、それを訳の分からない反論で流されてしまった。とうとうここまでなのか、と思った俺はハヤテの、「彼女が心配するかもしれねぇだろ。」という意見を無視して近くの病院へと半ば無理矢理連れて行った。
　みんなはこんな俺の言動を酷いと思ったか？でも、多分同じ俺と同じ境遇ならみんなも俺と同じ事をすると思う。

　友達が、誰もいないソファーに向かって楽しそうに話していたら。