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「恋愛が多かったけど、そうではない人も憧れや尊敬などのポジティブな意味ばかりでしたね。本当に色んな " I → U. " がありました。皆さんありがとう」
私が最後に締めの挨拶をすると、クラスから再び拍手が沸き起こった。
「ちょっと待って、先生の " I → U. " は?」
「あ、本当だ。俺も知りたーい」
拍手が止まり、教室がシーンとなった。
私の " I → U. " を生徒たちが楽しみに待っているのが伝わってくる。
私の " I → U. " は。
「考えてくるの忘れちゃった!今度ね」
「ええー。何だそれ」
「絶対俺らよりショボいやつだったから発表するのが恥ずかしくなったんでしょ」
こうしてホームルームの時間はあっさりと終わった。
こんな温かい空気の中で私の " I → U. " をいう事は出来なかった。
生徒たちと10歳以上離れている私の心はすっかり廃れている。
だって私、最初に見た時から " → " が刃物に見えたんだもん。
そんな私の " I → U. " は、" 私はあなたを殺しに行きます " でした。
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