「うさぎサンタの等価交換」

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案の定、寝不足で目の下にクマが濃く、妙なテンションで接客をしていた。 それを見ていた同僚が「関川さん、もう上がった方がいいんじゃない?」と言ってきた。 「うん、たしかに.......」 後はお願いしますと言ってフラフラとしながら、裏へと歩いていく。 その途中で、ある人物を見かけた。 それは、昨日の男の子。 何故分かったのかというと、昨日と全く同じ格好をしていたからだ。 「あれ〜?今日も来たの〜?今日はどうした──って!」 声を上げてしまった。 その男の子の手には寝不足にさせた元凶のあのうさぎのぬいぐるみを抱えていたのだ。 汚れ具合も一致している。間違いないが─。 「どうして、君がそれを.......?」 そのうさぎのぬいぐるみは、もう売っている物ではないから。 そもそもあのうさぎが正体が分かってしまったなら、消えてしまうとか何とか言っていたから。 「本当は代わりにうさみんがねーちゃんの願いを聞かなきゃいけないんだが、どっかの誰かさんがうさみんの正体が分かりやがったから、消えざるを得なかったのを、雪斗がねーちゃんの願いを叶えてないからって、半ば無理やり神様に頼み込んで、一緒に来たんだうさ。……めんどくせーから」 な?と言うと男の子は小さく頷いた。 ゆきと.......?ねーちゃん.......? うさみんのキャラがブレッブレなのも多少気にはなったが、それよりも話の内容からして、自分のことを言っているようだ。 しかし、自分にはこんなにも小さい弟はいない。産まれてからずっと一人っ子だった。
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