9人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんてタイトルのゲームなんスか?」
コウキが尋ねると、先輩は少し口ごもった。
けれどもすぐにご自慢のPCを立ち上げ、「別に口外禁止ってわけでもないしな」と独りごちた。
タワーPCは期待したとおり、七色に輝き始める。
ディスプレイは、30インチのもの2台のデュアルディスプレイという快適さ。
表示された広すぎるデスクトップ画面には、ゴミ箱を除いてたった1つのアイコンしかない。
先輩は、これまたレインボーカラーにやかましく光るマウスでアイコンをクリック。
さすがに光らなかったキーボードでIDとパスワードを打ち込むと、ゲームのタイトル画面が2台のディスプレイに広がった。
羊皮紙に描かれた地図を背景に『エターナル・ラビリンス』と書かれている。
「ちなみに、キーボードも光るヤツが支給されている。
だが慣れないキーボードなんぞ使ったら、DPS(ダメージ効率)が下がるからな。
もうかれこれ15年使い古したヤツでないとダメだ」
最初のコメントを投稿しよう!