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見えない未来、欲しい未来
それに来年には、理玖斗は進学するだろうし、あたしだって本格的に就活が始まる訳じゃん。
そうしたらきっと、あたしたちがすれ違うのなんか目に見えてるし。
まだ、実際のトコはどーなるかなんて分かんないけどさ。
あたしには、2人が上手くいかない未来しか見えないんだよ。
どー考えたって、会う時間減るし、行動半径も活動時間も違ってくるし。
そんな中で、どーやって2人が続いていけるのか、あたしには見当も付かないのよ。
実は、そんな感じにあたしが悩んでるコトも理玖斗にはお見通しだっあみたいで。
ある日。
「あーやーね?何か俺に言いたいコトとかあんじゃねーの?」
「えっ?な、んで…」
「俺に隠し事とか出来ると思ってんの?」
「…っっ!!」
もう!なんで理玖斗には、あたしの考えてる事とか分かっちゃうワケ?
「ほれ!オニーサンが聞いてやっから話してみ?」
「年下のクセに!」
「その年下に考え読まれてんの誰?」
「うっっ…」
「はいはい。観念して話してみ?」
「う、ん…」
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