Cafe『秋・花』

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Cafe『秋・花』

足立邸から小学校近くの公園までは・・・少なく見積もったとしても、あと10分は掛かると思われる。 (マ、本気(マジ)しんどいんですけど💦) あたしの足はとっくに限界を超えていた。 それでも僅かな希望を胸に刻みながら走り続ける。 途中、 「あれ二三ちゃん?これから家に行こうかと………」 『勝手にして!』と、姉:いつかの恋人、哲雄に出会(でくわ)すが、それどころじゃないあたしはそんな哲雄の言葉などお構いなしに捨て台詞を吐きながらその横を猛然と走り抜けていった。 (お願いっ!間に合ってぇぇぇ!) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ━━そんな一大事など知りもしない長女:一花と二女:いつかは一花が経営するCafe『秋・花』で両親探しの案を練っている真っ最中。 「ねぇいつか?そろそろ哲雄くんと……」 「分かってるって 一姉(いちねえ)……」 「そう……それならいいんだけど………」 「もう一姉ったら、ホント心配性だよね💦大丈夫だって!哲っちゃんとはちゃんとお別れするから………」 「ごめんね、いつか………」 「もう💦だから謝んないでよ💦」 そんな一花といつかの会話に、グラスの中の氷がカランと寂しそうな音を立てた・・・。
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