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「さあ、どうする?因みに…お前が断っても、ここには無限ではないが代わりが幾らでもいるからな。」
「うーん…少し考え「こういうことはすぐ決めろ。」…いやいやいや、無理だろ。」
「そっか、無理か…出来る事なら生きた奴が良いんだが…じゃあ、そこの飛び降りそうな新鮮なあんたどうだい?」
「え!?」
手摺の上に乗っている人…?はすぐ横に話しかけると声が聞こえた。
しばらくすると、けっこうガタイの良いおっさんが驚いた様子で浮かび上がった。
「さっきの話し、ある程度聞こえてただろ?どうよ、この自殺希望者の代わりであんたを…。」
「いやいやいや…!!ここは、生きてる奴に譲るぜ!!お、俺は…駄目な奴なんで…。」
「えーでも、生きてる奴は決められないって断られたんだけど?」
「いや、断ってはないから!!」
うん、断じて断ってはない。
ただ…すぐには決められないだけだ。
「ライフサポートが要るか?」
「ライフサポート?」
「例えばお前が、異世界に行ってちゃんと定着する迄のサポートをすることよ。」
ちゃんと定着するサポート…支援ってわけか。
それなら良いかも知れない。
「それ付きなら…良いかな?」
「おっ、異世界に行くかい?」
「ま、まだ行くとは決めてないけど!!」
「優柔不断だなぁ…まあ、異なる世界というのは慎重にならざるを得ないが。」
き、急にひ、人の気配が…!?
一体何処から…!?
「聞こえたぜぇ?異世界にいけるらしいじゃねえか?」
「なんだ生者か…ああ、確かに異世界へ行けるぜ?」
「俺達も連れて行ってもらおうか!!」
「良いよ。」
「良いの!?」
「ただし、追加は無しだ。」
「けっ、追加とか良くわかんねえが、さっさと連れてけや。」
「じゃあ、行きたい奴ら一ヶ所にまとまって。」
「なんで一ヶ所に集まんないと行けないんだよ!?」
「異世界と言っても、結構危険な所もあるから…一ヶ所の方が送りやすい。」
「うぜぇ…ほら、一ヶ所に集まっ「ほい。」…!?」
がらの悪い三人組が一瞬で消えちゃった!?
…どうしよう、異世界に行く気が無くなってきた。
「さあ、次は君の番だね。」
「あの…僕、また今度で…。」
「あれ?帰る家あったの?」
「は…はい…、じゃあ僕はこの辺で!!」
「あらら、逃げられた。…まあ、また来るだろう。」
今度は男の子かな?それとも女の子かな?
どっちだって良いや、とりあえず生きてる奴優先だ。
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