真夜中の訪問者

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 その男は、イギリスの首都ロンドンに住んでいた。名はダニエルという。ダニエルは酒癖がとても悪く、仕事の最中に飲酒することが多々あった。だが、仕事は定時までには完璧に終わらせるので上司からは信頼されていた。なぜ仕事をサボっているのに時間内に終わらせることができるのだろうか?答えは単純だ。部下に半分以上の仕事をやらせているからだ。  ダニエルは仕事場だけでなく家でも自分勝手な態度をとっていた。ダニエルには妻が1人いたのだが、毎日のように言いがかりをつけては暴力を振るった。ひどい時には、顔がムカつくという理由で肋骨が折れるほど殴る蹴るの暴行を加えた。こんな生活に耐えられるはずもなく妻は逃げるように田舎に帰っていった。  ダニエルは1人になったが、そんなことで性格が変わるはずもない。むしろこれまで以上に酒を飲み、妻が居なくなったことで娼婦の女と毎夜遊び歩いていた。
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