真夜中の訪問者

　そんな不規則な生活を送っていたダニエルは、ついに体調を崩してしまった。体のダルさと熱により意識が朦朧とし、気付いた頃には夜になっていた。

　しばらくベッドに寝転んでいると、コンコンという扉をノックする音が聞こえてきた。(こんな時間に何の用だ？常識知らずにもほどがあるぞ)と思ったダニエルは、しばらく無視していたが、ノックの音はだんだん大きくなり、ついには扉を突き破るのではないかというほどのドン！ドン！という音に変わった。ダニエルの怒りは頂点に達し、ベッドから飛び起きて「うるせーぞ！今何時だと思ってんだ⁉︎」と大声で怒鳴った。

　すると扉の向こうから「夜分遅くにすいません。貴方にどうしても伝えたいことがありまして伺ったのです。」という声が聞こえた。そこでダニエルは思い出した。1ヶ月前に宝くじを買ったことを。もしや大金が当たったのでは？そう思い扉を開けた。