君との時間はなぜか特別?

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君との時間はなぜか特別?

翌朝 結局、咲人が迎えに家に来た。 インターフォンが鳴って誰かと思いビックリした。 玄関まで出ていくと、 「おおー、維那か?学校行くぞ」 と、張り切り気分で話しかけてきた はぁ〜男の子って朝から元気だなぁ〜と思いながら、学校に行こうか迷う… でも、せっかく来てくれたのだからと思い学校に行く準備を始めた。 でも少し、心配なことがあった それは、ずっと学校を休んでいたのに、急に行ったら怖い目で見られそうとかそんなことばかりだった。 でもきっと大丈夫だよね? 準備を終え、家を出た 久しぶりに登る、通学路… 咲人は無言のままだった なんだか、憂鬱な時間が続いた そして、今は、学校に続く坂道をのぼっているところだ もう、ついてしまうな… なんか言われるかもなぁ〜 でも自分が悪いんもんね、仕方ないよね 私が、はぁ〜と大きくため息をついた それに気づいたのか咲人が声をかけてきた 「大丈夫か?」 『う、うん』 大丈夫か聞いてくるくらいなら、迎えに来ないでとか思ったりもしてしまった。 でも、多分これが最後のチャンスだ そう思い、緊張を振り切り教室に入った 私が、入っていってもみんな振り抜かずもしなかった 正直ホッとした すると、突然、後ろからガバッと抱きついてくる女の子がいた 一瞬、誰かと思った でもその子は、私が、学校に行ってた頃の親友の佐藤彩奈だった 「もぉ〜〜〜〜、なんで急に学校休むの?」 と、彩奈が聞いてきた、でも、休んだのなんて、たったの1ヶ月くらいなのに…まあそれでも多いほうか…みんなは毎日学校行ってたんだし… 『だってさー、もう私なんてダメだと思ったから…』 そう言うと、今までのことが、思い出させられて、涙がこみ上げてきた それを必死におさえる 「そんなことないでしょ!!てか、咲人と一緒なの?」 『ああーやっぱり知っててたんだ』 「当たり前でしょ、同じクラスなんだから」 『そっか、そうだね』 「てか、勉強とかは、大丈夫なの?」 『いや…全然…大丈夫じゃない…』 「ダメね、ホント、じゃあ今度、私の家、来な。」 『え?どゆこと?』 「だ・か・ら、勉強、教えてあげるから、ねっ?」 『分かりました…』 「じゃあ席つきな、ホームルーム始まるよっ」 『う、うん…』 と、会話をしていたら、気づかないうちに、ホームルームが始まるところだった。 「席は、俺の横だから」 『えっ?』 「だから、案内するからこっち来て」 『う、うん…』 なんだかんだ言って咲人は優しい 手を引かれ歩いていたら、気づかないうちに自分の席まで来ていた。 「ほら、ここ」 『あ、うん、ありがと…』 「いいよ、別に」 それから、話すことは特になくて、何も話さなかった。 でも、授業中に心配してくれて話しかけてきてくれたこともしばしばあった。 気づけば、帰りのホームルームも終わり下校の時間が来た 「「さよなら」」と言い帰ろうとしたら、 「帰る?」 と、咲人が聞いてきた 『帰るよ』 「じゃあ帰ろう」 『う、うん…』 そして、教室を出ようとしたら、 「維那ぁ〜また明日ねぇ〜」 と、彩奈が大声で叫んだ なので、 『うん!!また明日ぁ〜』 と、叫び返した なんか、前の日常生活に戻ったみたいだった なんか久しぶりに疲れたなぁ〜 と、考えているうちに、昇降口についていた。 靴を下履きに履き替えて、玄関の外に出る。 出てみると、とても冷たい風が吹いていた。 私達は、もと来た、通学路を戻る 冷たい風でも、咲人の横にいると落ち着くのはなぜだろう? いつまでも、この人の横で歩いていたいと思うのはなぜだろうか?
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