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「た、痛たッ」
ひきつれるような痛みに目がくらんだ。伸びあがって大地の首にしがみつく。引き寄せられた大地が前かがみになり、かまわず芳野の太腿を押し開いた。
「あ……あ……」
ゆっくり大地の体が沈む。重さと質量が肉壁に突き刺って、濡らした意味がないほどメリメリ広げられた。
「お……いいかんじ」
「う……んッ」
「よし……もうちょっとで……いけそう」
「んんっ……!」
芳野は歯を食いしばった。いけそうどころか全然無理な気がする。痛い。痛くて苦しい。何度も腰が逃げるのを、そのたびに大地が抱え直す。
芳野は固く目を閉じた。何かに捕まらずにはいられなくて、大地の上腕に絡みつく。大地の肌も汗で濡れている。
「……っあ」
ふいをつかれて胸を吸われた。思わぬ刺激に芳野が喘いだ。その瞬間だった。ずん!と腰を打ち付けられ、瞼の裏で星が散った。
「あ……あ、ああ……っつ」
「入ったあ!」
芳野の呻きと大地の雄たけびは同時だった。額から汗が流れる。
「芳野やったぞ、入った!」
「そ……か、よかった」
ようやく目途が立ち、芳野は安堵の息を吐いた。だが、大地の次の言葉でその希望は打ち砕かれた。
「これで先っぽがはまったから、こっから本番な」
「えええ?先っぽだけ? いい加減にしろ!」
「そういわれましても」
大地は礼儀正しく言い返し、芳野の体を完全に組み敷くと一気に腰を進めた。ミシミシと体が軋み、固い芯が突き刺さっていく。
「く……ッ、そんな奥までなんて……聞いてな……い、たたた、痛い、馬鹿、でかッ」
「こうでもしねえと入んねえだろーが、きっつ!」
「だからおっきすぎ……って……んん……っ」
「よーし、少しづつな」
芳野はもがいた。すでに内臓が圧迫されて気持ち悪い。だが、大地は根気よく試行錯誤しながら、繰り返し腰をぶつけてくる。わずかずつだが確実に芳野の中が大地で満ちていく。
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