野良猫はいつもなまいき

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「お前ってなんでそうなんだよ」  ぎゅうっと背中に腕を回されて体がぴったりくっつく。大地が長々と息を吐き出したのは、呆れているせいか安心したせいか図りかねる。 「やってること無茶苦茶。そんですげえ心配させてばっか」 いつも快活な大地とは打って変わって、囁くような低い声だった。  ああ、怒ってるんだ。芳野はぎゅっと目を瞑る。大地の前髪が芳野の頬に押し付けられて形を崩す。そのまま大きな掌がすりすりと芳野の頭を撫でた。違うのか、怒ってないのか。 「……逃げて、悪かった」 2cd7073c-e629-4c11-b512-e2f3edbb24c5
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