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「お前ってなんでそうなんだよ」
ぎゅうっと背中に腕を回されて体がぴったりくっつく。大地が長々と息を吐き出したのは、呆れているせいか安心したせいか図りかねる。
「やってること無茶苦茶。そんですげえ心配させてばっか」
いつも快活な大地とは打って変わって、囁くような低い声だった。
ああ、怒ってるんだ。芳野はぎゅっと目を瞑る。大地の前髪が芳野の頬に押し付けられて形を崩す。そのまま大きな掌がすりすりと芳野の頭を撫でた。違うのか、怒ってないのか。
「……逃げて、悪かった」
![2cd7073c-e629-4c11-b512-e2f3edbb24c5](https://img.estar.jp/public/user_upload/2cd7073c-e629-4c11-b512-e2f3edbb24c5.jpg?width=800&format=jpg)
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