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屋上といっても実情は傾斜のない屋根で、フェンスや囲いはない。今にも落ちそうな芳野の様子に大地が血相を変える。
「うわああ、やめろ動くな!」
「大丈夫だ、俺は高いところは得意だ。星が見える場所をさがすと自然とそうなる。大学でも資料館の屋上にしょっちゅう出入りしてるから慣れてる!」
ドヤ顔でピントの外れた弁明をする芳野を無視し、大地は地面に転がっている梯子を壁に立てかけた。
さすがの運動神経でスルスル登る。その必死の形相にさすがの芳野も罪悪感が湧いてきた。
ついに屋上の端に手がかかり、大地は這いつくばって上に登り切った。足が地につくや否や、ダッシュして芳野に向かってくる。
「よっし! 捕獲!」
※鳴さま製作裏話
https://estar.jp/novels/25306033/viewer?page=256
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