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この間は指を入れられそうになった。しっかり足を閉じていたはずなのに、ほんの少し緩んだすきに大地の指が探ってきたのだ。
ヤラレル!と動物的勘で察知した芳野は反射的に全力で蹴り飛ばした。
壁まで飛ばされた大地は、入れるだけだって!と涙目で言う。
確かに行為としては『入れる』というシンプル極まりないものである。だが、それは居たたまれないほどに恥ずかしい。
なぜあんな場所に、あんなアレを入れなくては事が成立しないのだろう。芳野は自然の営みのハードルの高さに眩暈すら覚える。
しかし大地は諦めることを知らない男だ。いずれその日は近い。知らず、ため息が漏れる。
イラスト裏話:
https://estar.jp/novels/25306033/viewer?page=293
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