燃えよサンタ🎅アチョー!

3/8
前へ
/14ページ
次へ
本来なら,襲われて身の危険を感じて自殺した妹の為に復讐するか、それとも、世界的スターであるサンタクロース・リーを事務所に勧誘する為に、危害をくわえる悪党ボスを倒すかだけど、あくまでこれはオリジナルだから、クリスマスプレゼントの奪還で話をしチョー!アチョッ! もう,お気づきだろう。サンタクロース・リーはサンタになる前は、某有名ハリウッド俳優だったのだ。人間界でヒーローだった者だけが、本物のサンタクロースになれるのだった。 渋谷の駅の裏にこんな古い寺院があったのか?しかも広大な敷地に、おんぼろとも言える五重塔なんてあったら、SNSで速攻拡散するはずだが、今のところ、そんなモノを見た者はいない。ホグワーツの13.5番ホームみたいな仕組みになっているのだろう。たぶん…。ブラックサンタも見つかってはいけないのだ。きっと…。 設定が定まりきらない内に、サンタクロース・リーは五重塔の入り口にたどり着いた。 チャーン♪チャチャン♪アチョー! 石段を駆け上がり木製の扉を開けた。 すると、中には白髪のロン毛、白髪のロン髭、たいがいカンフー映画に出てくる悪玉のカンフーマスターみたいな風貌の男が立っていた。 「ふっふっふ。そろそろ来る頃だと思っていたぞ!サンタクロース・リー!それにしても、その黄色に黒のラインの全身タイツはなんだ?サンタクロースにふさわしくないぞ!」 「あんた誰?タランティーノもインスパイアされてキルビルで使ったこのコスチューム知らないなんて、モグリだろ。アタタタタ。」 「私は倉田流師範。クラタヤスアキだ。ふん。なんとでも言え。ワタシを倒さねば、この金の袋は手に入らぬぞ。」 と、中身を抜かれた金の巾着袋をちらつかせる。 「えっ。あんた日本人だったの?なんか見た事あるけど…。もしかしたらアンタも本物のサンタクロースになれたのでは?まぁ、倒さねばならないなら、しょうがない。アチョー!」 サンタクロース・リーはあの誰しも憧れた。謎の武器。誰もが箒の柄やプラスチックやダンボールで、作って遊んだ美しい武器。ヌンチャクを構えた。 「えっ。緑と赤と金色,銀色。何だ!その派手派手なヌンチャクはー?クリスマス仕様かー?」 ビュンビュン!ビュンビュン!ビュンビュン! ピタッ! リーはうれしそうに答える。 Don't think. Feel.
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加