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アチョー!
半身に構えたサンタクロース・リーいきなりクラタの顔の前に上段蹴り、クラタの顔の前でピタッと止めた。
そしてその脚をゆったりと下ろして、右手の親指で、自分の鼻を弾く。歯を食いしばり、両方とも眉毛だけを上げた、不敵な視線をクラタに送り、まるでリズムでも取るように、首を横に2回振る。人差し指と中指をクラタに向かってゆっくり立てて、来い来い。と無言で合図する。アチョッ!
クラタも相当な使い手で、素速い二段蹴りをサンタクロース・リーの胸に命中させた。
ウゥッ!
吹っ飛ばされたリーは、唇の端から、血を流し
右手の親指で、唇の血を弾く。歯を食いしばり、両方とも眉毛だけを上げて、不敵な視線をクラタに送り、まるでリズムでも取るように、首を横に2回振る。人差し指と中指をクラタに向かってゆっくり立てて、来い来い。と無言で合図する。アチョッ!
ウオリャー❗️
クラタは素速い側転でリーの懐に入り、今度は脳天蹴りをリーの頭に決めた。
床に叩きつけられたリーはゆっくり立ち上がる。もちろん、鼻血が出ている。もちろん、両方の鼻の穴から。アイタタタター!ア、イターッ!
そして服の汚れをゆったりと叩いて、右手の親指で、自分の鼻血を弾く。もちろん片方ずつ。歯を食いしばり、両方とも眉毛だけを上げた、不敵な視線をクラタに送り、まるでリズムでも取るように、首を横に2回振る。人差し指と中指をクラタに向かってゆっくり立てて、来い来い。と無言で合図する。アチョッ!
気のせいかちょっと涙目に見える。
うぉおおおー!
クラタは今度は凄い勢いで、刀立てから2本の中国刀を取り出し構えた。
リーは大きな声で怒鳴った。
「クラター!!」
リーの切羽詰まった、あまりの大声にクラタの動きが止まる。
するとリーはクラタを威圧するように、両目を見開き、自分の頭を人差し指で指してこう言った。
クラタ!
Don't feel. Think! Think! Thinking!
すると、勢いあまって主役をボコボコにしている事に、ハッとしたクラタは二本の中国刀を握ったまま、急に動けなくなった。
するとリーは、ここぞとばかりに飛び蹴りからの連続蹴り。
アタタタタ〜!
ヌンチャクを振り回して一方的に。
アタタタタ〜!
ジークン道の技をこれ見よがしに。
アチョー! アチョー! アチョッ!
当然、クラタはすでに床に倒れていた。にもかかわらず、クラタの身体をリーは思いっきり踏んずけて、見栄を切っていた。
アチョッ!
クラタが意識を失いそうになりながらも、リーに質問した。
「やりすぎなんじゃない?」
リーはクラタから金の巾着袋を取り上げて、こう言った。
Don't think. feel.
「ズルいな。お前。」
🎅アチョッ!
クラタの声を聞きながら、リーは階段を駆け上がっていた。
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