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放課後、私は祥太を高校の正門前に呼び出し、航太を引き止めて、お母さんの車を待つ池田と3人で昇降口を出た。
「…お兄ちゃんが、都合の悪いことは言わなくて、でも嘘をついてるわけじゃなくて…」
どうやら、お兄さんは『俺が迎えに来たのが嫌だったらしい』と笑いながらお母さんとお祖母さんに説明したそうだ。
お母さんは呆れて『折角迎えに来てくれたんだから…』と、池田には何も聞かずにそう言ったらしい。
「まーちゃんも言えばよかったじゃん」
航太はすぐに突っ込んだ。
しかし…
「無理だよ…お兄ちゃんは他人とか大人の前では善人だから…」
「…昨日、他人の前だったよ?」
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