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「お願いがあるんだ、ボッボ」
僕に向かって一生懸命に伸びてきたニコの手を握る。
「これからもヴァイドラー家には君が必要だ、ずっとずっと守って欲しい、僕の代わりに」
僕の代わりって、どういうことだい?
「僕の子供と孫とひ孫とそれから、この先の子供たちも君のことを必要としているからね? どうかずっとヴァイドラー家にいてくれやしないか? ボッボ」
当たり前の話だ、ヴァイドラー家の子供を泣き止ませる仕事は僕にしかできないのだから。
そんなものをお願いだなんて言わなくていいんだよ、ニコ。
僕はヴァイドラー家の人たちが、ニコのことが大好きなのだから。
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