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そこで電話でもリモートでもいいからお話ししませんか?と投げかけようと思いついた
傾聴ではない
本当にありきたりな日常の出来事だったり愚痴だったりをおしゃべりするというものだ
友達みたいに
一人暮らしのお年寄りが一日何にも話さない日がしょっちゅうだと聞いて愕然とする
私でよければ、おしゃべりしましょう
おひとり貸切で30分程度おしゃべりするなんてどうかしら?
エミに相談したらエミも乗っかってくれた
まずはおひとり世帯にチラシをいれてお試しをして頂くことにした
お金が欲しいと言うよりも誰かを元気にしたい
切ない話には一緒に涙を流し、おかしかった出来事では大いに笑い、黙っている人には優しく声がけして沈黙を共有する、話さなくてもいい
こういう事を必要としてくれる人がいるならと思って始めた電話には毎日毎日色々な人から声が届くようになった
なにより他人の為ではなく、いつの間にか自分の生きる糧になっていることに気づいた
アドバイスなんて大それたことはできないけれどスッキリしたとか楽しかったなんて言われたらシアワセな気持ちになる
いつか会社の研修でみえた講師の人から言われた事を思い出す
「あなたって見かけは真面目そうに見えてすごく楽しい人なのね。一度友達になるとみんな離れていかないでしょう」
なんて言ってくださったことを思い出す
勿論そんなことはない
仲のいい友達は本当は少しなんだろうけどそんなふうに言って頂いたことを今でもふと思い出すことがある
私の放った言葉で誰かの背中を押すことができたり、明るい気持ちになってくれる人がいてくれたとしたら最高だなと思う
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