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『もしかして、忘れてた?』と譜唄。
『校内ライブは、何がなんでも4週間後にしましょう。補修になったら練習出来ないので、絶対パスしてください。』と史弦。
ぴえ…史弦サン厳しっ……wwww
とは言え、なんとなくだけど、史弦はあえてそうしたんだろうなと思った。背水の陣的な。
であれば、このテストだけは、何としても受からねば……!wwww
心の中で気合いを入れていると、王道転校生が「どうしたんだ、景明。なんか凛々しい顔してるな!」と声をかけてきた。
そういえば、史弦は今日からテスト期間だと言っていたが、今この段階で、このメンツから「テスト」という単語を聞いたことがない。
……おい、まさかコイツらも…
「なあ、今日からテスト期間だって知ってた?」
俺が聞くと、爽は何を今更、みたいな顔をした。
「当たり前じゃないか。学生の本分は勉強だよ。ねえ、光、熱田君。」
同意を求める爽。……しかし、かの2人に目をやった途端、爽の表情から余裕が消えた。
「「……てすと…?」」
「え、まさか君達……」
「お仲間発見で草wwwwww」
熱田と王道転校生は、青白い顔で固まっていた。
どうやら、2人もテストの存在を忘れていたらしい。
良かったー、やべえ奴は俺だけじゃない!
「嘘でしょ?どうやったらそうなるの?もういくつかの教科はテスト範囲発表してるのに…」
「いや、授業時間=睡眠時間っていうか…www」
「授業早く終わらないかなってずっと考えてて、先生の言ってること全然頭に入ってなかったぞ!」
「…聞いても何言ってんのか分かんねえから、あんま聞けてなかった。」
「……景明と熱田君はよくそれで進級できたね。光は、編入試験よく通ったね。」
爽が信じられない、と言った様子で呟いた。
「彗誠大明神に毎回お世話になって、なんとか…w」
「理解すんの諦めて、教科書とかワークの解答を丸暗記して、なんとか……」
「おれ、編入試験2日前から徹夜で勉強したんだ!試験終わった日に寝たら、勉強した記憶ぜんぶ飛んだけど!」
「なるほど、分かったよ。君達がヤバそうなのは。
今から君たちがすべきことは、頭が良い人に教えを請うことだね。多分それ、1人じゃ無理だよ。」
爽の言葉に、俺と熱田と王道転校生は、1人の人物に目をやり、彼の席へ向かった。そして…
「彗誠サマ、」「岡、」「彗誠!」
「「「勉強教えてください!」」」
「……は?」
俺ら一同は、我らが学年主席・岡彗誠クンに頭を下げた。
古典単語帳を見ていた彗誠氏、しばし唖然。しかし、全てを察したのだろう。覚悟を決めたような顔で言った。
「水川。」
「え、僕?何だい?」
声をかけられるとは思っていなかったのか、気を抜いていた爽が、少し驚いたように答えた。
「4月の実力テスト、順位何位だった?」
「9位だけど…」
えっ、爽ってそんな頭良いの…?wwww
「手伝え。この人数を1人では見切れん。」
「ああ、うん。僕で良いなら。一緒に進級したいからね。」
こうして、彗誠と爽のタッグが結成された。
てか、今年に入ってから定期テストまだ一切受けてないのに早々に進級の心配されてんの、笑うしかないwww…いや、笑えないか……。
まあ、それはそうとして。
相手の方から来なければ、そんなに人と関わったりしない彗誠が、自発的に爽を頼るとかいう歴史的瞬間を目の当たりにしたのだが………これって、彗誠と爽のフラグ立ってね!?!?wwwwwww
だとしたら、受けはどっちだ?攻めはどっちだ…!?wwww
ちなみに俺は、彗誠×爽派!!!wwwwww異論は………認める!彗誠って攻めみはあるけど、ツンデレ受けという線もアリ原業平wwww
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