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ニッコニコ喜んでいると、爽が爽やか好青年風な笑顔で、「でも」と続けた。
「でも、単語のスペルミスが多いから、これからテスト当日まで、英単語は毎日40個ずつ覚えていこうね。」
毎日…40個、だと…!?
お顔に対して、言ってることがエグくないか…!?
つーか、単語覚えんの、全ての勉強の中で1番苦手なんだが!?wwwww
「なあ爽、単語をBL的に覚えたりするコツとかある?」
「それはない。頑張って覚えよう。…っていうか、毎回の授業の英単語小テストに向けてちゃんと勉強していたら、多分ここまで覚えてないってことはないと思うんだけど。君、本当に英語の時間何してたの?」
「えーっと…上まぶたと下との結婚のお手伝いというか何というか……w」
「なるほど分かった。金輪際やめようね?君の成績は居眠りできるほど素晴らしいものじゃないよ。」
「……う、うっす…w」
いやー…本気で何も言い返せねえわwww
まあでも、助動詞が分かるようになっただけでも大きな前進に思える。ありがたいことこの上ない。
…てか、今考えてみると超意外なんだが、
「爽って、勉強で妄想したりするんだ。」
「まあね。少しでも面白くて分かりやすい方が良いでしょ?
ちなみに君、さっきのプリントでサインやコサインやタンジェントの辺の組み合わせや上下からして怪しかったけど、斜辺総受け、底辺リバ、高さ総攻めって覚えると楽だよ。」
「うおっ、マジだwwwwえ、爽ってば、天才!?wwww」
「それほどでもないよ。じゃあ、次数学ね。」
そして、爽のBL講義は続いた。
ちなみに、彗誠チームはというと……
「……この公式は円の中に三角形が…内接?外接?……いや、まだ問題数あるし時間ねえし…やっぱ答え丸暗記しか…」
「焦るな。これは集団授業じゃないのだから、自分のペースで着実に理解して進めば良い。丸暗記の付け焼き刃では、次のテストの時には忘れて使い物にならなくなるぞ。
…で、どこが分からないんだ?」
青い顔で問題集と睨めっこする熱田に、彗誠が声をかけた。熱田は問いを指差す。彗誠が解説すると、熱田の顔に徐々に血の気が戻ってきて、目に生気が満ちてきた。
分かるぜ、熱田……。
彗誠って、その問題を解くのに必要な予備知識を、教科書遡ってでも一から教えてくれるから、解説めっちゃ分かりやすいよな。
何より、こっちがどんなに分かってなくても、絶対投げ出さないし。分かるまで話してくれるし。そういう所に、俺はいつも助けられている。自慢の母だ。
ところで、勉強嫌いな元ヤン(?)と、それに根気強く向き合い解していく優等生。彗誠×熱田の組み合わせは今日もアツいッ!!ここのところ最近、かなり本気で好きなカップリングかもしれん!
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