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【影山 景明視点】
「「いただきます」」
爽と熱田の部屋から帰り、すぐに晩御飯にした。
彗誠は食堂のご飯、俺はカップ麺である。
よく勉強した(当社比)からか、ただのカップ麺が普段よりも美味しく感じる。
目の前の彗誠も、アジフライを食べて目を細めている。
「にしても、久々に勉強したわ…なんか頭ん中、英単語と数式が踊っとるwww」
「普段から勉強しろ。だいたい、お前は馬鹿だが地頭はそこまで悪くない。いつも授業中に起きて、最低限の予習復習をすれば、テスト前にここまで苦労する必要ないはずなんだ。」
「うっす……ってあれ?今、比較的褒められてる…!?wwww」
「褒めてない。その怠惰さをどうにかしろと言っているんだ。」
「うっす…w」
いやぁ…普段から頑張ればこんなことにはならないって、頭では分かるんだけどな…ww
いざ教科書を開こうとすると、眠気に襲われるというか……ぶっちゃけ、やる気が出ない。
「勉強面倒臭え」がうっかり顔に出ていたのだろう。彗誠は俺を見て、ひとつ溜め息をついた。
ひっでえwwwwいや、今のは俺が完全に悪いけどwww顔に出した俺が悪いけどwwww
「少しは勉強嫌いが治るかと思ったんだが…。お前、今日は勉強してて楽しかっただろう?」
「え。うん、まあそれは…」
動詞総受けとか、三角関数という名の斜辺・底辺・他の一辺の三角関係とか…BLに絡めて考えるのは楽しかったけど……
「別に、俺のように、ただ問題解いたりノート作ったり、所謂勉強らしい勉強をしろと言っているんじゃない。今日みたいに、ちょっとでも楽しいって思える方法でやってみれば良いじゃないか。」
「…あ、たしかに…」
言われてみれば、別にマジメな感じじゃなくても、頭に入ってさえいればテストで点取れるしな?
勉強とBLを絡めるとか、今日に至るまで全然考えたことなかったけど、これなら今後も頑張れそうな気がする。
英語BLや数学BLを教えてくれた爽に感謝…
…って、ちょっと待てよ?
思い返してみれば、今日、俺が爽に勉強を教えてもらうように言ったのは彗誠だった。ということは、もしや…
「彗誠サン、もしやこれを狙って、俺と爽を組ませたの?」
「まさか、ここまで波長が合うとは思わなかったが……まあ、俺のやり方よりもお前に合うやり方があるかもしれないからな。普段教わらない者から教わった方が良いだろうとは考えていた。」
「彗誠サン…ッ!」
俺のことを考えてくれていた彗誠の言葉に、心が温かくなり、胸の中では3つの勢力が渦を巻き始めた。
が、しかし、ここは素直に感動し、友情を確かめ合うべき場面な貴ガス。ただ、感謝のみをを伝え…伝…
「可愛い子に旅をさせてくれた彗誠ママへの感謝の念VS爽への信頼度が高くて、彗誠×爽がアツいぜッの気持ちVSダークライッ!!!」
ダ メ で し た wwwww
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