テストですと…!?

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 だって、それって完全に、子供に合うものは何かを真剣に考えてくれてる親の思考だし、腐男子兼親友としては、彗誠が誰かを頼っているという事実に胸を打たれるというか…wwww  つい最近まで、俺以外の彗誠の友達、見たことなかったもんで…… 「……」  俺の言葉に彗誠は、無言で冷たい目線を向けてきた。  いや、これは口に出した俺が悪かったかもしれん…w 「エト、ごめん」 「……はあ。」  俺が謝ると、彗誠は1つ溜息をついた。 「まあ、呆れてるが怒ってはいない。お前の様子がおかしいのは今に始まったことじゃないからな。」 「ちょwww」  え、知り合ってからこの1年間、俺のこと様子のおかしい奴だと思ってたの?wwwwww  何気に、ちょっとだけショックなんだが?wwwww  確かに、BLの気配あらば隠れて観察するし、眼福なものはすぐに写真撮るけどwwww別におかしくは…おかし…おか………いや、やっはおかしいのかも知れねえ。  最近の爽も割と同じようなことしてるけど、同志ながら、様子のおかしな奴だと思うもん。マジで。  よし、この話は終わりにしよう。そうしよう。 「ところで、話は変わるっていうか、ちょっと戻る…?んだけどさ。今日は彗誠の色んなカップリングの可能性を感じられてすごく良い日だったわ」 「お前、さっきの謝罪は一体何に対するものだったんだ…」  話題転換がてら今日感じたことを話せば、彗誠は、チベットスナギツネのごときジト目をして言った。  あ、なんか、言いたいこととは違う感じで伝わってしまってるwww弁明せねばwww 「いや邪なアレじゃなくてさ。俺らの勉強を見るのに、爽に助けを求めたりとか、王道くんや熱田に根気強く勉強を教えたりとか……BLの気配を感じる程仲の良い奴が出来てて嬉しいっつーか、うちの彗誠がこんなに大きくなって…ッ!みたいな…!?」  確かに、彗誠はすんごいモテていて、人気があると言っても過言じゃないだろう。  だけど、あまり笑わない上に顔が顔が良いから、近寄り難い雰囲気があるのか、新歓のようなイベントを除けばほとんど話しかけられない。遠巻きに「知的でクールでステキ…」みたいな感じで見られていることが多い気がする。  実際、頭も良いし、クール系といえばそうなんだろう。でも、それは彗誠の一部に過ぎない。  話してみれば、彗誠は母親の如く面倒見が良いし、意外と表情に出るし、面倒見が良すぎてもはや母の領域だ。あと、オカン。(小泉並感)  俺的には、そこが彗誠の1番の良いところの1つだと思うが、それらは、ちゃんと彗誠と関わっていなきゃ伝わらない。  だから、今日みたいに彗誠が誰かと仲良くしてんのは「いいぞもっとやれ」って感じだし、彗誠の良いところはきっと、熱田や光、爽にも伝わったと思う。それが、嬉しいんだ。 「…親目線か。」  彗誠がボソッと突っ込んだ。  親ですって!? 「ちっげーわwww俺が彗誠の親なんじゃねえ、彗誠が俺の母親なんだしwwwwww」 「それも違うだろ」 トンっ 「あイテ……くないだと…!?」  テーブルの下で、脛を足先で軽く蹴られた。  場所が場所だけに痛がる気満々だったのだが、全然そんなことなかった。  彗誠の表情をうかがってみると、スッと目を逸らされた。  そして、口を開く。 「………影山なりに、色々考えてくれているのは分かった。…………ありがとう。」 「ぴぇ」  え、このタイミングで…デレただと!?  予想外過ぎて、ぴえっちゃった…  よく見ると、彗誠はうっすらと耳が赤い。  さっきの蹴りは、ただの照れ隠しらしい。  ほぉ、これはこれは…!wwww 「ねえねえ彗誠サン。聞こえなかったから、もっかい言って?」 「…お前、その顔は絶対聞こえていただろう、調子に乗るな。」 「そんなことない、だからもう1回!」 「もう二度と言わない。」 「えー。………じゃあ、どういたしまして?」 「やっぱり聞こえていたな。……ニヤつくな、気持ち悪い。」  いやー、彗誠クン。キミが今どう毒付いても、照れ隠しにしか聞こえないっていうかwwwフツーにおもろいっていうかwwwww  …とはいえ、引き際を見誤れば、本気で怒った彗誠が、「弁慶の泣き所」を「景明の泣いた所」に変えてくるのは必至である。  とりあえず黙ってカップ麺を啜った。  彗誠は、ちょっと不機嫌を装いながら、サクサクアジフライを食べている。表情だけは装ってるけど、雰囲気は全然そんな感じしないのが、大変草である。   ガスッ! 「いってえ!?wwwwえ?彗誠サン?何で蹴った?wwwww俺今、何も言ってないのに!!」  黙ってラーメン食べてただけなのに、なぜか脛を蹴られた。今度こそ、まあまあ痛い。そこそこ本気を出してきたようだ。  変なことは全くしていないのに、理不尽すぎるwww 「目線と顔がうるさい。」 「ひっでえwwwwww」  …だって、なんか嬉しかったんだもん。  にやけが止まらないことくらい、許してほしい。
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