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晩飯と風呂の後は、自室にこもってゲーム……したいところではあるが。
わざわざテスト前に時間をもらって爽や彗誠に教わったんだから、俺自身でもテスト勉強をしないと申し訳ない気がする。
だがしかし。英単語帳を開いた瞬間、謎の眠気に襲われた。なしてや。
それでもなんとか戦っていると、スマホが鳴り始めた。
着信主は、兄貴である。
「もしもし、兄貴」
『…勉強してたのか?』
「え、なんで分かるん?」
『単語帳見てたら眠くなってきたみたいな声してるから』
「確かにそうだがwwww」
本当、なんで分かるんだwwwww
『お前が勉強してるということは…テスト週間か?』
「いや、なんでもお見通し過ぎて怖いんだがwwww」
『こ、こわ…!?』
まあ、なんか全部読まれてビビるが、眠気覚ましにはありがたいタイミングで電話してくれたと思う。
一旦単語帳を閉じて、会話に集中することにした。別に、サボっているわけではない。ちょっと眠気を覚ましたいだけだ。
「なあ兄貴、英単語覚えるコツとかある?」
『へ?…ああ……そうだな。とりあえず、単語の規則性を覚えることじゃないか?lyは副詞とか、ateがつくと動詞や形容詞になるとか、頭につくexは外に向かっていくイメージとか』
「……ほえー」
……やっべえ、何言ってんのか全然分かんねえwww
そうだった。思い返してみれば、兄貴の喋る英語に関する知識、理解できたことがほとんどなかった。
めっちゃ申し訳ないし、多分俺の頭が良くないだけ(自分で言ってて悲しい)だけど…ちょっと何言ってるか分からない。
『……まあ、その…声に出しながら書いてみるとか、いろんな方法があるから…やってみれば良いんじゃね?』
何か察したのだろう。兄貴はモゴモゴとそう言った。
「…参考にするわ。…つか、兄貴はどうやって英単語覚えてたの?」
『どうやってって…覚えたい範囲を2, 3回読んで2, 3回書いたら、覚えられたな。』
…あかん、コイツ天才過ぎる……。俺がやるには参考になんねえ。
俺、その5倍やっても覚えられる気がしないんだが……
『…悪い、英語は1番得意だったから、逆に勉強方法がよく分からないんだ。』
「え?」
『授業聞いて問題演習したら、なんか分かったから。』
「は?www」
おいwwwキレてもよろしいか?wwwww
日本の中には、どれだけ勉強しても英語苦手な人種だっているっていうのにwwww(俺は勉強してる方とは言えないが)
今、お前は全国の英語苦手を敵に回したぞwwww
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