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感覚派の兄貴にちょっとキレかけたが、ふと気になった。
兄貴って、大学では数学の先生になる勉強していたはず。それなのに、1番得意なのは英語なのは何故なのか?
「兄貴、数学が1番得意なんじゃなかったの?」
『数学は…元々は、1番苦手だったな。中学の時なんか、数学だけいつも平均より下だった。』
「ええ?!じゃあなんで、数学の先生になろうとしてんの?てか、俺が中学生の頃、兄貴に教わった中では数学が1番分かりやすかった気がするんだけど…」
『…むしろ、苦手を得意に出来たからかもしれねえな。ここが分からないんだろうなって、教えながら分かるんだよ。…現に、お前がコケてたところ、全部中学時代に俺もコケたところだった。』
知らなかった…。兄貴、数学苦手だったんだ。しかも、俺と同じようなところでコケていただと…?
てっきり、兄貴は全部の教科が元々得意で、その中でも数学が1番好きなんだと思っていた。
そうじゃなかったのか…!
「兄貴はなんで数学得意になったんだ?」
『そりゃ、勉強したからな。高校入ってから、数学の勉強量増やしたんだよ。』
「高校入ってから?なんで勉強量増やしたんだ?」
『それは、お前n……』
「え?俺?」
『……おおおお前に、じ、自慢できるくらい!良い大学に行くために決まってんだろ!べ、別にお前に勉強教えられるように自分も勉強し直したとか、そんなんじゃないからな!勘違いすんなよ!』
「いや、そんな勘違いしねえけどwwww」
まあでも確かに、兄貴の行ってる大学は国立だし、すごいなと思う。
それに、実家にいた頃、トイレや夜食で夜遅くに廊下を通ると、兄貴の部屋からはいつも明かりが漏れ出ていた気がする。
百合本でも読んで夜ふかししてんだなと決めつけていたが、もしかして、勉強してたんだろうか。
今まで、兄貴は元々頭が良くて何でも出来て、その延長線上に大学進学があったんだと思っていた。
でも、それが努力の賜物だったとしたら……
…ちょっとだけ…。悔しいから、ほんのちょっとだけ、兄貴のことをすごいと思う気持ちが大きくなった。
悔しいから、絶対に言ってやらないけど。
『…勉強中だったんだよな。邪魔したな。』
「別に…眠気覚ましになったし。」
『そうか。…勉強は大事だし、実際お前はもっと勉強した方が良いと思うけど』
「おいwww失礼だなwwww」
『…普段勉強しないのは事実じゃねえか』
「それはそうwww」
『…まあ、けど…無理すんじゃねえぞ。睡眠時間はそれなりに取れ。布団はかぶって寝ろよ。…じゃあ、切るわ。』
「おう。またな、兄貴。」
『…またな、バ景明。』
こうして、電話を終えた。
さて、電話を終えてからすることといえば、いつもならTwitterである。
しかし、今はテスト期間。そんな怠惰なことする訳ナシゴレンナシゴレンwwwwww
いや、本当少しだけ。少しだけしかしねえからッ!!
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