夢の中から現実へ

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夢の中から現実へ

ピッピピ ピッピ、ピッピピピッピ布団から腕を伸ばし目覚まし時計を止める。 『ふぁぁぁぁ何か疲れたな』 腕を伸ばし背筋も伸ばす こんな昔の事を思い出して夢に見るのは、初めてだ。 ベットから気だるそうに起き上がり制服に着替え部屋からリビングに降りると姉貴が忙しそうに携帯食飲料を咥えて玄関に向かう 『恋君おはよう学校遅刻するよ~』 姉貴を見送ると何か下半身に違和感を覚える。 注意深く姉貴のスカートを見ると留め金を引っ掛けただけで チャックが全開、中から白のシャツがデローンと飛びでている。 『姉貴ちょっと待てスカートのチャックが全開だよ』 朝から奇声にも似た声をだしながら僕に問う 『きゃぁぁー!!みたの?』 朝からこの人は、何を言ってるんだろう? 『うん見たよチャックからシャツがデローンんて出てたけどまずかった???』 恥ずかしそうにモジモジしてシャツ直しチャックを上にあげる。 『あのさ姉貴時間?大丈夫?』 はっと我に返り再び玄関に向かう 『恋君も学校遅れるよバーカ』 何故僕は、親切に衣服の乱れを教えて上げたのに暴言を吐かれたんだろうと思うが答えが出ないので思考を止める。 そして洗面所に向かい歯を磨き終えると リビングに向かい食卓テーブルに座り既に朝食が用意されて置かれていた。 父さんは、タブレット片手に読みながら朝食を器用に箸で 摘み食す。 『父さんその食べ方止めなよ 行儀悪いあと、作ってくれてる人に失礼だよ。』 父は、僕に言われてタブレットを仕舞う。僕の方を見て不思議そうに口を開く 『お前この時間帯にいるの珍しいな?朝練は?』 『父さん僕もう中3で受験生なんだけど』 奥から母が味噌汁を僕の前に置く 『ごめんね朝から恋奈が慌ただしくて』 『大丈夫だよ。僕がしっかりしないとそれに、 今に始まった事じゃ無いじゃない 母さんも気にしないで。あと味噌汁ありがと』 ママが亡くなったのは、 僕が5歳の誕生日を迎えた後だった。 あっという間だった入院してすぐに病状が悪化その後は、 泣いて泣いて、泣いた。不意にママの事を思いだしては又、泣いていた。 僕の対応と状況の変化に疲れ果てたいった父を、 母さんは親身に支えてくれていた。 ママが亡くなってから再婚するには、少し早すぎだったと 思うけど多分僕の事を考えて僕のお世話や 僕を寂しくさせない用にと父が決断した事何だと思う 5歳のお子様を養いながら父親がダブルワークに励むのは、今の世の中は、世知辛過ぎる そして父も心身共に疲労困憊、疲弊しきっていた。 『いつもありがとう母さんご飯美味しかったよそれじゃ行ってきます。父さんも遅刻するよ』 リビングカウンターに置いて合った弁当をカバンに仕舞うと 再び歯を磨きに洗面所に向かう。 『本当に出来た子ね私の子とは、大違い』 『半分は、恋奈ちゃん(レナ)のお掛げだと思うよ 1度恋が迷子になっただろ』 母は、頷き父の話し聞く 『そうねぇそんな事も有ったわね』 『その日に恋が僕にいったんだこれからは、お姉ちゃんを 僕が見るからパパはお母さんを見ててねってさ生意気だろ』 歯を磨き終わるとリビング横切り玄関に向かう 『行ってきまーす。』 玄関のドアを開き閉める.......パタン 学校に向かう途中に手を振りながら僕に駆け寄る男子 『おーいれーん』 『でかい声で呼ぶな恥ずかしい』 『えーなんでーいいじゃんか アレ今日お姉ちゃんと一緒じゃねぇーのー?』 『見りゃ分かるだろ』 姉貴がいない事に残念そうにしてるのが 僕の親友桐谷悠人(きりたにゆうと) 『恋のお姉ちゃん1日1回見ないと俺は俺は』 『ハイハイ俺が悪うござんした悠人の唯一の楽しみに一役かって上げられなくてよ』 『分かればよろしい』 僕の頭をぽんぽん叩き勝ち誇った顔をする それを知り目にどうでもいい事に労働力を差く言い合いにをいち早く終わらしたいだけだった。 だが親友がご満悦なので良しとしよう。 『恋、何か疲れてない?大丈夫?』 『チッ』 思わず舌打ちしてしまった。コイツは、昔から俺の顔色を伺うのが妙に得意だ 『はっ?なになに今舌打ちした?友達が心配してるのに舌打ちするなんて連れないなぁ』 『ああもう、分かったよごめん、ごめん』 好奇の眼差しで僕を見つめる。 悠人がこうなると理由を説明するまで永遠に離れない。 僕は、困ったように前髪をボリボリと痒きその後、 後ろ髪をわしゃわしゃと小刻みに痒く 『昔、迷子になった事が有ったって話ししたよな その時の夢を見て夢見が悪かったたんだ』 『ふむふむそして例の女性を思い出した訳だね恋少年は?』 (コイツ分かってて聞いてるよな!!) 『そうだよ。』 『ふむふむ5歳の時に僕を色々な事をから 救ってくれた初恋の!!!!お姉さん!!!!』 身振り手振りを加えクルクルと周り両手を開き天に掲げる 『声がデケェんだよ初恋って所が』 僕の照れ隠しを弄ぶかのようにニヤニヤしながら僕をイジル 『あれあれあれ初恋じゃなぁ~いの?』 『うるっさい黙れ』 校門に差し掛かると 他校の制服の女子生徒が手を振り声が響く 『恋く~ん』 その声を聞くや否やさっきの威勢はどこえやら僕を細目で 睨む親友桐谷悠人15歳 『美優先輩どうしたんですか?学校は?』 上目遣いで僕の手を取りぶらんぶらん振る 『えっと会いたくなっちゃって』 『え?あっうん...。ありがとうけど学校は行かないと』 『じゃ・・・んっ』 キスをアピールされる 『いやいやここでは、無理だよ。ごめんね』 『えーなんで?2人の時は、』 言い終わる前に口を手で遮る。 それを見ていた悠人がニヤニヤする。 その後美優先輩に気を使ったのか? スタスタと腕を上げて手をヒラヒラさせる。 『恋、俺先に行ってるぞ』 『おっおう』 返事に成らないような返事をすると 美優先輩の手を引っ張り早足で暗い裏路地に引っ張り込む 『美優ちゃんお願いだから 友達の前で僕達の話しするの止めてよ』 『えーなんで?本当の事でしょ』 『恥ずかしいんだってば』 僕の困った顔を見つめると壁に押し付ける。 『もぅ~ほんとかわぃぃ~恋君』 僕の足と足の間に先輩の脚を滑り込ませる。 先輩が背伸びし僕に身体を預けると また、キスをせがむ。 キスをするまで帰ってくれないんだろうと悟り仕方なく 唇を合わせた。 『はい終わり』 『えー事務的、却下します。』 僕は、深いため息つく 『ぶーそのため息は、傷つくなぁ嫌い私の事?』 腰に手を回して顎をくいっとあげる。 『嫌いならこんな事しない』 『じゃ好きんん...。』 言い終わる前に唇で塞ぐねっとり舌と舌を絡ませる。 ちょっと意地悪をしないと僕の気持が納まらなかった。 急に学校に来て友達の前で辱められ・・・・・・ 『恋君.....激し...いいよ.......んんん』 軽い酸欠になるくらい激しく美優先輩の舌を無遠慮に貪る 空気を吸うのも忘れるくらい唇を貪りつくす。 美優先輩の顔にも 赤みがかり体の力が抜け僕の全身に身体を預ける。 『美優ちゃんの事好きだから不安にならないで』 不意を付かれたのか僕から目線を逸らし袖を小さく掴む 少しうつむき頬を赤らめる。先輩それとは、 裏腹に僕は、ホッとしていたコレで帰ってくれると。 『うん♡私も好き♡』 満面の笑みで手を小さく振り機嫌よく高校に登校してくれた 真っ暗な路地から光の中に消えてく 美優ちゃんを見るとまた、あの人の事を思いだした。 もう1度逢いたいなあの人に彼女とキスした後に他の女性の事を考えるのはイケナイ気がして考えるのをやめた。
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