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本当のエンディング
あれから2か月が過ぎて晴れて高校生となるとバイトを初め
最初の給料を全てつぎ込んでである物購入した。
そして悠人がバンドを組んだ
バラードが書けなくて歌詞だけで良いから書いてくれと
泣き付かれて渋々了承して書き起こして悠人に渡した
そして悠人のライブが今日らしいでもバイトだから行けないなと思いネットカフェで今日も勤しむ日々で合った
ヴゥゥゥ ヴゥゥゥ ヴゥゥゥ
悪い今無理急用の方は、メッセージお願いします
『恋ヴォーカルが急に飛んじゃってさぁ今日の20時からだから新町のライブハウスに来てくれ頼むよぉぉぉうぅぅ』
ぴーツーツーツーブチ
ロッカーの中で震えたスマホは、主の不在を知らずに健気に誰に気づかれる事も無くピカピカと主が気がつく事を願いながら光る
静かな店内、沢山の個室そしてやる事がまぁ~無いお客さんの来る時にカウンターで接客する時とオーダーが入った時に調理するくらい、楽だけど眠くなる
19:30
静寂に水を差すかの様に女性が僕に小声で話す
『秋月君休憩入っていいよ』
『それじゃお先に休憩頂きます』
バックヤードに入りロッカーを開ける点滅してる携帯に気が付き制服の内のポケから引っ張りだし留守電を聞く
『マジかよ休憩中にどうにか成るかな』
急いで店を出て階段を駆け下りる外に止めて合った自転車のサドルに跨り店の制服のまま隣町に急ぐ息が上がり口から熱い息が漏れでると白い塊となって夜の街に消えて行く息も絶え絶えで自転車を止める急いでライブハウスの裏口から入る
俺の姿をみ見るなり悠人が駆け寄り抱きつかれた
『れーーーんありがとうマジ感謝だょ~』
『悪い1曲くらいしか無理だはぁはぁ』
『分かった良いよなみんな』
『まぁしゃーないな』
『あんがとな秋月』
『秋月サンキュな』
悠人のライブ仲間から感謝されながらステージに出る容易に取り掛かる
スポットライトが回転し暗転重低音が響き先に演奏していた
グループが終わり俺たちと逆の方向にハケて行く
『恋とりあえずジャケットだけきてくれその長いエプロンは』
『あん?横にすれば良いんじゃねぇの』
『ナイス恋』
暗転中にコソコソとステージに立つ
急にスポットライトが恋に当たる
萌『あれ?恋君だ』
美『本当だ何で恋がいるのだ?』
沙 『へー恋君って歌聞いた事ない』
真 『ライト当たって綺麗 恋君キラキラしてる』
マイクを入れる音がするカチャ
『聞いてください。美しい 優しさ』
『漣に揺らめく儚ない心だね』
重低音のドラムの音色から始まりベースのストリングスが重なり悠人のエレキギターが静かにミックスされてゆく
その後に女性達の黄色い歓声がひびく
『時間と思い出が零れて落ちてく♪
♬︎悲しみも消えて平凡で平和な日々だった
一つだけ手にしたものもこの手から滑り落ちた♪』
そして美優と目が合う視線を逸らすことなく見つめながら歌う
汗と照明でキラキラ輝く足をアンプに乗せて歌う姿が雄々しくも美しいマイクを持つ捲り上げたジャケットその隙間から見える白いシャツマイクとシャツの間に太い腕キュッと閉まった手首
『手に入れたつもりで手に入れてなかった♪
そんな事、何も分かって無かった...♪*゚
見えてる物全てが嘘であって欲しかった
今起きてる事が全て嘘であって欲しかった
この先遅れて来る慟哭に♪
気づきながらも見て見ぬふりをした
全ての努力を一瞬で消し去った未来
深淵に落とされても歩き続けなきゃと
僅かな光で希望をくれた君の手が僕を導いてくれた』
腕を美優に伸ばしたつもりだが目の前にいた女性が僕の手を握る(・・・・・・あれ?だれ?このお姉さん?)
そのまま間奏が続く
(コレはまずい絶対後で怒られる)
『恋の手を握るなぁぁ』
『今言っても聞こえないよ落ち着きなって』
美優は、ぶーっと頬膨らませる
『そうだけど』
(やっばぃ美優怒ってるでもこのお姉さんの手振り払えないし)
『悲しみの全てから引き上げてくれた♪
この世の終わりから抱きしめてくれた...♪*゚
心の弱さとは何か 心の強さとは何か
君への思いが強くなって 君への思いが愛おしくなる
君がいてくれたから 僕は、救われた
僕は、君がいない世界なんてもういらない...♪*゚
一緒にいてくれ永久(とこしえ)にずっと傍にいてくれ』
ドラムが刻む音色とベースが音を重ねて厚くする
悠人のギターの弦とベースの弦強く引き合い重なると
静かに消えていく
クラブ内が熱気に包まて歓声を差し伸べてくれてほっとした
悠人がマイクを掴んで労いの言葉を掛けてくれた
『今日は、ありがとうございました急遽ヴォーカルが飛んでしまいバイト中なのに駆けつけてくれたのは、
あき~づき~れ~ん』
きゃーれんくーーん!!
れーーーん良かったぞー
おつかれーれんくーーん
少し煽るように美優を弄る沙織、『大人気だね恋きゅ~ん』
ぷーと頬を膨らませて不機嫌な美優
『うるさい!!さ~ちゃん』
美優は、人混みをかき分け外に出ていく
萌『沙織、美優、弄りすぎた?オコ?』
沙『そうかな?』
真『会いに言ったんじゃ無いの?』
裏に引っ込むとその例のヴォーカルと合う
『あっ俺のジャケット』
『お前何処に言ってたんだよほれジャケット返す』
『秋月繋ぎサンキュな』
『お前この仮返せよ絶対』
『はーい精神的にまたな』
外に出ると汗と熱気で薄らと白い湯気が立ち上るその瞬間!!小さな黒い影が僕に急接近して襲いかかり
首を強襲し僕に抱きつく
『恋来るなら来るって言って』
『あのもう俺戻らないといけないんですが?』
自転車に乗ると後ろに乗る美優
『え?なに?付いてくるの』
『うん付いてく終わるまでネッカフェで時間潰す』
『潰すってはぁはぁ俺の職場じゃんかぁ』
重い坂道こんなにキツいのか2人だと
『頑張れ頑張れ』
『他人事だと思ってうぁぁぁぁ』
『きゃっすごーぃれーん』
後ろに乗せて立ち漕ぎして力いっぱい爆走する
恋の腰にしがみついて振り落とされ無い用にぎゅっと抱きつく美優
『どうにか間に合った』
『すみません休憩終わりましたはぁはぁ』
『ん?その子は?』
『僕の彼女兼お客様です』
『あっ彼女いたんだ』(先輩の恋終わったな)
『はいじゃこちらにご案内しますね』
『はーい後でね恋』
2時間後
バックヤードから調理を終えたカルボナーラがトレイに乗せられて持ってくる先輩が出てくるとその匂いに釣られてお腹が鳴ったぐぅぅぅぅー
『腹減った』
お腹が鳴った僕の顔に視線を移し先輩が苦笑する
『凄いお腹の音だねはいコレ』
『何ですか君の彼女の注文持ってて』
『何で僕が?』
『ご指名なんだよ』
『分かりましたよ』
『ごゆっくり』
引き戸をノックする コンコン
『失礼します』
『恋ありがとうココに置いてドア閉めてね』
『え?あ!!はい』
ガラガラ
『恋お腹空いてるでしょ食べて』
『良いのありがとう美優大好き』
余程お腹が空いてるたのかものの2.3分で食べ終わる
『美味しかったありがとう美優』
『口の周りに沢山クリームが付いてるよ』
ナプキンで美優が拭い唇が重なり2人で唇を求め合う
んっんん……んん……んー
『ご馳走様です』
『お粗末さまでした』
『あれ?ため息つかないの?』
『ご飯奢って貰ってるからねじゃ後でね』
『あぃまたね』
カウンターに返る
美優が部屋から出てくるとお会計を済ます何故か
バックヤードで待ってる
『えっ何でいるの』
『店長さんが危ないからここで待ってていいよーって』
『そうなんだ着替えるから待ってて』
『はーい恋君の生着替えきゃ~』
いつの様に片手をブンブンと上下させてはしゃぐ美優
『テンション高いないつも見てるじゃん』
『いつもとは、違う場所だから萌えるの』
『そうなのかへー』
『いつもと違う所でえっ』
何かまずい事を言おうとした気がして口を塞いだ
『わざとか?』
『ん?何を言ってるか美優ちゃんわかんなぃ』
『おいイチャイチャしないでさっさと帰れよその前にはやく服着ろ襲っちまうぞ恋』
『へぇー僕を襲える人って職場に、いるんですかね?』
にこにこと返事する
『恋は、黒帯2段ですよ実力だと師範代かも』
『はっ?そうなの何か先輩風吹かしてごめん』笑顔で言った
『大丈夫ですよお疲れ様です』
いつの間にか着替え終わりバックヤードから退出する
美優を後ろに乗せて美優の家に送る
『ねぇ恋さっきの歌って私の歌なの?』
『美優が僕にしてくれた事を歌詞にしただけだよ』
自転車から流れる景色を見てるといつもの風景なのに
何故か切なくなる
『ずっと傍にいて欲しいとか一緒に永久(とこしへ)に、とか愛してるとかは、どういう事なんですか?』
興味深々に聞いてくる美優
『まぁ浮かんで来たこと書いただけなんですが』
『えー思ってることじゃないの?』
『着いたよ』
自転車からぴょんっと
飛び降りるとエントランスに歩いていく
『ぶー良いもん別に言葉にしなくてもしってるもん』
頬を膨らませてブー垂れる美優を他所に自転車をとめて
エントランスの入口のタイルに片膝を付いてジャケットの
内ポケットに押し込んでいたハートの形をした箱の様な物を取り出した上をパカッと開ける
『まだ今日終わってないよね美優』
少し大きめな声で美優に呼びかける呼び声に答えるみたいに声のした方向に振り返る美優
片膝を付いてる恋を見るなり腕から掲げられた指輪に気がついた
美優は、言葉を失い瞳のを潤わせ両手を唇に当てて驚いた表情と歓喜の表情が交わって見えたこの時がチャンスだと思い話し始める
『美優愛してます結婚して欲しいけど俺は守れる程甲斐無いからもう少し待ってくれそして美優誕生日おめでとう指出して』
『はい』
素直に美優は、手を僕の目の前に差し出すそして薬指に通す
(サイズが合ってホッとした)
そんな矢先に
美優が覆い被さり抱きついてきた美優のふわふわとした髪を撫でていると耳元で囁く様に喋りかけてくる美優
『忘れてるのかと思ってた』
『うんごめん本当は、バイトいく前に渡そうかと思ってたんだけど悠人のライブが今日って忘れてて』
『恋大好きだょずっと傍にいてね』
『うん愛してるよ美優』
美優を抱き締めて唇を重ねて再びお互いの
気を持ちを確かめ合う
エントランスから漏れ出る光と満天の星空がまるで僕達を祝福してくれてる様にモノクロの世界を鮮明に変えてくれた美優このままずっと永久(とこしへ)に傍にいたいと本気で思える女性と一緒に成れた
ママ、僕を産んでくれてありがとう
凪ちゃんもう良いよね凪ちゃんの事思い出に変わっても
Fin
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