現実からリアルに2

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現実からリアルに2

『…ァハハハ…ハハ…ハ…んなわけないだろだって誰もいなかったぞ・・・はっ!!』 悠人がニヤニヤしながらこちらを見る 『いやぁお盛んですなぁひゃっひゃっひゃっ』 簡単な誘導尋問に引っかってしまった 自分を呪う出来る事なら5分前に時間を遡り 自分で自分の顔を殴りたい。 悠人の顔もついでに殴りたいダブルパンチだ!! 悠人は、親友の弱み握ったと思い込んでいるかは、 定かではないが、お昼に僕の善意で施された残骸の箱を 僕に手渡すと機嫌良く階段を降りて行く 何か途轍もなく疲れがどっと押寄せる 緊張と怖張りが両方僕に襲いかる。 何故なら我が校は、 異性交遊にあまり積極的な姿勢を取っていないからだ。 この前も屋上で同級生が女子の手を握ってる 場面に酒井先生が出くわしただけで男子生徒の方が 停学を処分を受けると言う凄惨な事件が起きている!! ましてや校外であんな激しいKissをしたと知られれば 長期停学になりかねない。 卒業式まで来るなとか言われたら(ぐぁぁぁぁぁ) 今度は、僕が頭を抱える 重い足取りで階段に向かい1階に降りていく職員室前で立ち止まり一呼吸置くと戸に手を掛けて中に入る 『失礼しまーす』 先程僕の不安を払拭するかのように顧問の向井が頭を下げて立ち竦んでいた状況が旨く飲み込め無い。 『あのコレッてなんです三井先生?ドッキリ?』 向井が棒立ちしてる所を近くで見ていた。 女性教諭に尋ねる拳を唇に抑えながら三井先生が笑いをこらえ事情を説明する。 『えっと卒業式前に 後輩とかに先輩が贈る言葉みたいなの有るでしょ』 『はぁありますね。そう言えば』 『その、日時を秋月君に伝えるのを忘れてたみたいで』 『それで何でこんなに頭下げてるんです?』 頭を急に上げ僕の手を握り涙目で僕に事情を説明しだす。 『恋、悪いもう終わっちゃったんだ』 『はぁ?まぁ終わってるなら仕方無いんじゃないですか?』 『だよな良いよな終わっちゃってるんだから』 先程の呼び出しを聞いて何かを察したのか空手部のマネージャーが勢い良く職員室のドアを引き大きな音を響かせる!! 職員室にいる一同の目線がドアに集まる。 『ん?どうした血相変えて何しにきた?園崎?』 『舞、久しぶりどうしたの?』 『先輩お久しぶりです』 笑顔で僕に挨拶してくれたのは、 2年空手部マネージャー園崎 舞ポニーテールが良く似合う 男女共に好かれるサバサバした子である。 『向井先生もしかしてとおもって来て見たのですが ご自身のミスで先輩に伝え忘れた事をこの後に及んで 無かった事にする気では、と思い職員室に足を運んで来たのですが?』 じろりと白い目で向井先生を睨む 『なんでそれ知ってるの舞?』 『朝練の時に相談されてました。どうしようって』 『それで何て答えたの?』 『先輩は、そういう連絡事項には、疎いので気にせず許してくれると思いますよと言いました。』 『連絡事項に疎いってなんだ?』 『言い方が適して無かったですね。お優しいって事です。』 うぐ何か嫌味っぽく聞こえた気がする。 『でも誰にでもミスは、 有るから余程の事がない限り仕方の無い事じゃないの?』 『まぁそれがお優しいのですが』 『そうだよね誰にでもミスは、あるよね!!ねっ!!』 顧問の向井は、激しく同意を求める 隣でやり取りを見ていた三井先生が、追い討ちをかける。 『それでも無かった事には、成りませんよね向井先生』 追い詰められる向井 『あっ秋月様向井は、お願いがございます』 はっ??何で敬語そしていい年こいたオッサンが自分で自分の苗字を言うな時代劇か!! 『はい何でしょう向井先生』 『どうか近い内に道場に来て頂けないでしょうか?』 『分かりましたじゃ今日の放課後にでも顔だします。』 涙目でまた、僕の手を握るもうマジ勘弁してくれこれ 『ありがとうな秋月』 敬語にするのかタメ語で喋るのかどっちかにしてくれ。 この人キャラブレブレだなおい作者!! 明らかに嫌そうにしていた態度が目に入ったのか? 園崎が気を利かし向井を引き離す。 『ハイハイ先輩も困ってるので その辺にして向井先生部活行きますよ~』 向井を引きづり部活に連れて行く。 職員室を出ると正面の窓から校門がみえる。 校門の前で悠人が待っていてくれた?と言う訳では、無く 人の彼女を捕まえて校門前で雑談されてるいる じゃぁあ~りませんか 咄嗟に窓を開けて飛び出し着地全速力で現場に向かう。 それを見ていた生徒指導の酒井 『おい貴様、またしても』 『すっすいませーーーんのっぴきならない状況なんです』 大声で謝罪し猛ダッシュ。 『まぁのっぴきならないなら良いかそれにしても のっぴきならないって言葉を良く知ってるな時代劇か? もしくは岡っ引き?あっアレか例の彼女と言うのは? 何だとJkでは無いか』 拳を握りしめプルプル震える さっきから冷たい風が入ってくる開いた窓を嫉妬で 力の限り閉める バン.......ピシッと音をたてて窓にヒビが入ったのは、 言う迄もない。 『はぁはぁはぁ美優先輩悠人と何話してたの?』 本気で走り過ぎたのか息遣いが荒くなる。 『お疲れ様……ナイショ』 舌を少し出して僕の行動を嘲笑うかのように 笑顔で片目を瞑(つぶ)る。 僕は、その言葉に焦り戸惑う 『はっ?はい?ナイショってなに?』 『だからナイショ』 今度は、口を硬く閉ざし両手の人差し指を立てて 交差し口 の正面で✕とポーズを取る。 悠人(ぐぁぁぁぁぁ美優先輩くそかわうぃぃぃぃぃ) 先程まで額を手で抱えていたのに何事も無かったかのように美優先輩がしたポーズを僕にアピールする。 『だからぁ恋くぅぅんナイショ』 悠人に同じポーズをされると憤りを通り越し殺意が芽生えた 『くっふざけるなよお前』 悠人の胸ぐらを掴む 『ぐはぁぁん暴力はんたぁぁぁぁい』 深いため息をつきもうどうしょうもない事なんだと 思い諦めた。そして少し拗ねる。 くすくすと美優が微笑む 『拗た顔もかわぃぃよ恋君』 また、悠人の前で僕を揶揄(カラカ)う 『もぅ悠人の前で子供扱いしないでよ』 『えー子供じゃん』 『1歳しか変わらないじゃんか』 『ハイハイ痴話喧嘩しゅう~りょう~』 悠人が僕と美優先輩の間に割ってはいる 『あっ忘れる所だった!!悪い悠人今日一緒に帰れない』 『そりゃ見ればわかるから大丈夫だよ』 『いやそうじゃ無くて』 先程の経緯を悠人と美優先輩に説明する。 『向井もいい加減だなじゃ、もう俺帰るから恋また明日な』 『ちょっと待ってくれ』 悠人の肩を掴みその場に止まらせ 在校生の視線集めている美優先輩にも返事を求める 『美優先輩もどうします?』 『んーと?じゃ私しも帰ろっかな』 呼び止めていた悠人に先輩を預ける事にした。 背に腹はかえられない先輩を家に送って行って貰う事を お願いすると悠人は、嬉しいそうに嬉嬉として願いを聞き入れ2人を校門前で見送る。 その後道場へと向かう事にした。
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