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その足は自分の部屋に飛び込むと、そのまま体をベッドにダイブさせた。
(何なのよ、あの顔……)
自分に向けられたわけではないのに、あの顔が脳裏に焼き付いて離れない。
「~~~~~~~!」
言葉にならない気持ちを叫びたくなって、それは声にならずに自分の中に名もなき音になって響き渡る。
(クッキー食べたいからって……あんな顔、する?)
枕に顔をこすりつけた。
「あーーーーーーーーー!」
今度は音になったその声は、ベッドが全部吸い取っていく。
心臓の音だけが、バクバクと響いていた。
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