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たまに恋しくなる
誰にでも、ひとつやふたつ
恋しくなる食べ物があるはずだ。
私の場合はカレーライス
とても手の込んだカレーじゃない。
ごくごく普通のカレー。
幼い子供の時
食べ盛りの学生の時
社会人になっても
カレーの香りは魅惑的
どこかの家で作ってるらしい
おうちカレーの香りを鼻に感じるだけで
不思議な感覚におちいる
そのカレーは……
なんちゃらのビーフを丹念に煮込んだ
玉ねぎを何時間も炒めたとか
野菜たっぷりとソースにしてとか
どこそこのスパイスを何十種類も
組み合わせた香り高い特別なカレースパイス
……そんなんじゃない！
ごくごく普通のカレー香り
小間切れポークやチキン
薄切りの玉ねぎ
大きめに切ったじゃがいもとにんじん
大きな鍋でしっかり炒めて、水加えて
材料が柔らかくなるまで煮て
普通に売っているカレールーを
溶かしてさらにとろみが出るまで
優しく煮込んだカレー。
それを炊きたてご飯にトロリとかけて…
福神漬けや、好きな薬味添えて
スプーンで、大きな口開けてぱくりっ！
それを想像するだけで…喉が鳴る。
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