表と裏

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どこまで続いてるのだろうか、そう心配する程かなりの距離を降りてきた。 暗さはポケットに忍ばせていた小型機械(マシン)のライトを使い、何とか足元は踏み外さずに済んでいる。 後から着いて降りるハイドは何も言わず、ジキルもこちらから問いかける事はしない。 疑問は沢山あるが、どれから問えばいいか悩んでいた。 足音が2つ、階段の空間に鳴り響く。 コハクは追ってきてはいない、今はそれだけでも知れて安心する。 ふと奥の方で、小さな輝きが見えた。 辿り着くべき場所、終着点がようやく視認出来て疲れた足をもう一度奮い立たせる。 「何だここ」 ゴールに辿り着くと、目の前には不思議な空間が広がっていた。 永久資源(リューズ)を使った光は、街の灯りとして使われる白や最近になって新しく開発された橙色が主としてある。 しかしこの空間には、重暗い寒色が照らしていた。 見たことのない色に呆気に取られていると、後ろにいたハイドがニヤリと笑う。 「かつて世界に存在した、青色という種類らしい」 「青?」 「世界に広がる空や、水溜まりの様な海と呼ばれる物がこんな色をしていたそうだ」 嬉々として語る姿を見て、この場所はハイドの隠れ家的な場所なんだと何となく察する。 置いてある機械(マシン)や机に広げられた資料は、どれも見覚えのある物ばかりだ。
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