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最初はただの暇つぶしだった。
「てか、ドラムは？」
「え？これから集める」
「え、いないの！」
「うん」
「うん、じゃねーよ出来ないじゃん」
「んー…」
「ちょっ、ちょっとスマホいじんなよ聞いてる？」
「あ、見つかった」
「え、まじか」
こいつは何も考えてないように見えて、実はめちゃくちゃ考えるやつだと察した。
「じゃあ明日から活動開始な！」
「はや！」
「え？だって俺らは頂点を目指してるからな」
「なんの頂点だよ」
「top of the world」
「なんで発音いいんだよ」
「ギターはお前だろ。俺はベースで、明日来るやつがドラム」
「うん」
「んで、ボーカルはお前ね！歌上手そうだし」
「え…」
「じゃっ！そゆことで明日からよろしくな！」
「え待っ…」
「ばいばーい！」
「ちょっ…えー？」
バカだ。全力バカだ。
この時はなんの未来予想図も考えてなかった。
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