昼、商店街

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「そんなサボり魔のミユキちゃんには、とっておきのスープをプレゼント」  店員は慣れた手つきで鍋に火を掛けた。古びたカセットコンロがバチバチと不穏な音を立てて火花を散らす。 「お兄さん、そのコンロ新しくしないの?」 「師匠から貰ったものですから。ほとんど全部ここにあるものはもらい物ですよ」 「へぇ」  備え付けのキッチンの上に、木製のまな板と、包丁を置いて店員は無駄のない動きで冷蔵庫からカット済みのかぼちゃと玉ねぎを取り出した。ボウルから出されたそれをさらに細かく切るべく、包丁を構えた。タンタンとリズミカル。みるみるうちに具材が小さくなっていった。
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