第一章 始まりの日

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あたしは長机に腰を掛けて、嘲笑うかのような声を出す。 「こうやってわざわざ来てやったんだ。あの日の続きをしようじゃないか。」 「何を馬鹿な、」 「礼拝堂で暴れても良かったんだ。それをしなかったのは、分かるな?」 ゆるりと目を細めて、あたしはシャルドンの歪むその顔を目にする。 「アルメリア様は、お前など相手にしない。」 「そうなれば、この校内にいる人間は塵となるだけだ。」 冗談なんかではない事は、分かっているだろう。 シャルドンは、あたしがどういう人間なのか知っているからね。 益々歪んでいくその顔を目にしながら、あたしはわざとらしく手を軽く上げて。 そうして、くるくると指先を回して見せる。 「ああ、もしかして見せしめが必要かな?」 シャルドンの目が見開かれて、あたしはにやりと笑う。 そのまま、魔力を込めて指先をくるりと動かそうとした時。 「やめなさい。」 透き通ったその声。 忘れもしない。 その日の光に照らされて輝く髪も瞳も。 一度も忘れた事はなかったよ。 「やぁ、待っていたよ。アルメリア。」 あたしは、ふわりとこれ以上ない笑みを浮かべてそう口にした。
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